美容と睡眠
美容ライターが実践! 眠れない夜は“ココロの状態”で香りを選ぶ Vol.2
みなさん、こんにちは。美容ライターの夏目 円です。睡眠と美容、健康をテーマに取材経験を生かした役に立つコラムをお届けします。
今回のテーマは、眠れない夜を解消する香りのお話です。
香りは脳にダイレクトに伝達する
眠れない夜ほど長く、ツラいものはない。しょっちゅうではないけれど、仕事が立て込んでいる時、心配ごとがある時、翌日、早朝取材で秒で寝ないとダメなのに眠れない時なんて、どうしようもなく、ツラい……。心の中で「寝なきゃ、寝なきゃ」と思えば思うほど気持ちが焦り、目が覚めてしまう悪循環、あの時間だけは絶対好きになれない。
そんな長い夜をどうにかしたくて、たどりついたのが香りの力に頼ることだった。以前、取材で『香りは脳にダイレクトに伝達する』と調香師に聞いたことがある。香りは電気信号に置き換えられて神経を伝達、記憶や学習、情緒といった機能と密接につながる大脳辺縁系に伝わるそうだ。つまり、香りは”記憶”として残るのだ。朝、ウォーキングしていると、どこからともなくふわっとキンモクセイが香ると「あー、この香り、お父さん好きだったんだよなー」とか、デパートのフレグランスコーナーを歩いていると、成田空港の免税店を思い浮かべたり……。そう、香りは記憶として脳にはっきりとインプットされる。
私にとってキンモクセイの香りは父親との思い出そのもの。ちょっと切なくもあるが、この甘い香りに毎年癒やされるのだ。
そこから考えたのが、香りで睡眠の記憶をインプットすること。ある香りをかぐことで、「私はもう眠くなる、眠る時間ですよ」と自らに暗示をかける作戦。どんな香りを選ぶかがかなり重要で、美容ライターとして長年の経験をもとに“ココロの状態”をキーワードに睡眠へ誘う3つの香りを紹介しよう。
気持ちに寄り添う香りで安眠を誘う
なぜ、“ココロの状態”をフックにしたかというと、冒頭にお話したように眠れない理由はひとつではない。経験値として睡眠はとくにメンタルの影響を受けやすいので、その時の気持ちに寄り添うことが安眠へとつながるはずだ。
CASE1.不安なこと、心配ごとを抱えているなら「サンダルウッド」
日本では白檀と呼ばれている香木で、ずっしりとした重みのあるウッディの香り。フレグランスではラストノートに使われることが多く、エキゾチックな印象。個人的には深い深い森の中にいるような気分になり、ささくれ立った心が溶けていくように感じる。深い呼吸ができるようになるので、心拍数がゆっくりするのもわかる。きっと心の静寂が訪れるはず。
CASE2.仕事に追われているなら「スイートオレンジ」
締め切りに追われて寝る直前まで仕事をしていたり、明日の膨大な仕事量を考えてしまい目が覚めてしまうなら、やさしい気持ちになれるスイートオレンジがかなり助けてくれる。また、日中活動的に動きすぎて興奮冷めやらぬ夜、ゲームに夢中になってしまった夜にも効果的。からだの力がすっと抜けていくような不思議な感覚がある。
取り入れ方はいろいろ。枕にピローミストをシュッと吹きかけるのもお手軽。ちなみにIKEAで購入したやせ型のクマのぬいぐるみも睡眠に欠かせないツール。
CASE3.メンタルのストレスを抱えているなら「ラベンダー」
眠りの香りの代表選手がラベンダー。自律神経を整えて副交感神経を優位にすることから、かなりの確率で入眠効果が期待できる。性別、年代問わず受け入れられるハーブで、ほのかに香る柔らかなフローラル。心が穏やになるので、精神的に弱っている、落ち込んでいる、もやもやしているなら、きっと心の支えになってくれるはず。
アロマポットなどが手もとにないなら、ティッシュにエッセンシャルオイルを数滴たらし、枕もとにおいてみて。
取り入れ方は、ピローミストをお気に入りの枕にシュッと吹き付けたり、アロマポットにエッセンシャルオイル加えたり、ルームスプレーも使いやすい。また、最近では安眠を誘う柔軟剤もあり、今回紹介した香りもあるので、そちらもおすすめ。
香りを味方につければ、眠れない夜なんてない。
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