眠りの特集

再生資源で持続可能な布団を。じぶんまくらのサステナブル

2022年夏。猛烈な暑さが続いたり、日本近海で台風が発生し襲来するなど、観測史上初が連続で発表されるような例年にはない気候となり、SDGs(エスディージーズ)への関心も高まっています。
世界からも大規模な森林火災の発生、深刻な干ばつなど、気候変動を実感するニュースが届きます。
こちらの記事では、異常気象の要因となる気候変動がなぜ起きているのか。その対策に向けて「タナカふとんサービス」(本社:愛知県一宮市)の取り組みをまとめています。

未来の自然環境のために、サステナブル

サステナブル持続可能のイメージ

サステナブル持続可能のイメージ

「サステナブル」とは、ずっと保ち続けられるように(持続可能)という意味があります。

今、温暖化などの気候変動により、地球全体の自然環境が保ち続けられなくなる危険が高まっています。
これまでの生活を続けていると、人類が生きていくことが困難な地球環境になってしまうのです。

2015年9月の国連サミットで、「この先もずっと保ち続けられる地球環境」に向け、さまざまな方面の開発目標「SDGs(エスディージーズ)」を採択しました。

世界規模で、資源を使い捨てずくり返し使って、自然環境を壊さない新しいシステム・サービスや商品を取り入れた生活を模索する必要に迫られています。

気候変動の大きな原因

気候変動と温暖化の影響イメージ

気候変動と温暖化の影響イメージ

気候変動の大きな原因は、「温室効果ガス」と言われています。
化石燃料(石油や石炭、天然ガス)を燃やすと、温室効果ガスが発生。
プラスチックゴミが放置されて、太陽光にさらされた時にもガスは発生すると言われています。
この温室効果ガスが地球を覆って、太陽の熱を閉じ込めてしまいます。

発電や製品、飛行機や船などの乗り物を動かすためなど、生活を維持するため化石燃料を大量に使用しています。

石油から作られている「プラスチック」も、幅広く使われ、廃棄されています。
日本で2020年7月(令和2年)にレジ袋が有料化された理由は、材料にプラスチックが使われているものが多かったためです。

マイバッグやマイボトルの利用、燃やしても影響の少ない素材に切り替えるなど、身近なところから「プラスチック」を減らすための努力が、私たちにも求められています。

プラスチックの種類と使用例

プラスチック製品の一例

プラスチック製品の一例

プラスチックの種類は様々あります。以下は主な種類と使われ方の一例です。(カッコ内は略号)

ポリエステル(PET)
ペットボトルや卵のパッケージなど身近でよく見る素材。比較的安価で製品化できるため安価な寝具にも使われます
ポリスチレン(PS)
パソコン・エアコンなどの筐体、食品トレー・カップめんの容器など幅広い
ポリプロピレン(PP)
ゴミ箱やバケツ、食品用タッパー、使い捨てオムツ、自動車用パーツ、おもちゃ、スポーツ用品、フィルムやシートなど
ポリアミド(PA)
ナイロンとも呼ばれる素材。蜘蛛の糸より細いのに強さのある合成繊維として、ストッキングなど衣類の他、自動車の車両・電子部品にも

寝具も「使い捨て」から「長く使う」へ

この気候変動の問題に、タナカふとんサービスも1875年の創業以来、一貫して寝具を販売してきた会社として、「使い捨て」ではなく「長く使える」寝具の普及を目指しています。

中身を入れ替えて、長く使える寝具

オーダーメイド寝具「じぶんまくら・じぶん敷ふとん」は、中身が傷みへたりが気になった時に丸ごと捨てて買い替えるのではなく、傷んだ中身だけを詰め替えて生地が傷むまで使い続けることができます。(※じぶん敷ふとんは別途料金が必要)

長く使える素材の布団を選ぶ

羽毛・ダウン画像

羽毛・ダウン画像

タナカふとんはオーダーメイド寝具と併せて使って欲しい、快眠につながる掛け布団として、「羽毛布団」をおすすめしています。

快眠に欠かせない保温性・通気性・軽さを兼ね備えていることはもちろん、最大の理由は「羽毛(ダウン)が長く使える素材」だから。

汗や脂などで羽毛が汚れて機能性が落ちてしまっても、洗浄など適切なメンテンナンスをすると、再び本来の機能性を取り戻せます。

適正な使い方・メンテナンスを定期的に行えば、100年以上使うこともできる素材です。

特に自社工場で一枚一枚、職人が仕上げる「匠の羽毛布団」には高品質の羽毛を使用しているので、メンテナンスして長くお使いいただけます。

安価で品質の良くない羽毛布団を使い捨てるよりも、高品質の羽毛を使用した羽毛布団で、生地が汚れ・傷んで擦り切れてしまっても、新しい生地にしてまた「羽毛布団」として使う。

多くの方が長く使っていただけるようになると、廃棄され燃やす量の削減につながり、地球環境へ負荷が減らせると考えています。

(※経年劣化による品質低下は避けられない為、新しい羽毛と同等の品質を保つことはできない場合がございます)
(※メンテナンスの際に再生不可能な羽毛は処分されますので、同じ量の再生羽毛にはならない場合がございます)

実店舗では羽毛布団のクリーニングも受付しておりますので、お気軽にご相談ください。

羽毛布団も再利用&リサイクル

自社工場の羽毛布団クリーニングとリフォーム

自社工場の羽毛布団クリーニングとリフォーム

食用に育てられた水鳥(ガチョウ・あひる)の副産物として、本来は捨てる部分の羽毛(ダウン)を集めて、精製処理して利用しています。
水鳥の食用としての需要が減ってきているため、羽毛の生産量だけを増やすことは困難です。
だからこそ、現在使われている羽毛布団の中にある羽毛を再利用することが、今後ますます重要になってきます。

タナカふとんでは、日本全国の実店舗およびネットショップにて回収した羽毛布団を、愛知県一宮市の自社工場にて解体・洗浄し、再び使える羽毛を選別。再生羽毛「エコダウン」を新しい布団生地に詰めて、また使える羽毛布団に仕上げています。

自然に還る天然素材

プラスチックの一種、ポリエステルなどの石油由来素材は、燃やさずに土の中へ埋めても、プラスチックは微生物に分解されずに残り続けて自然環境への負荷につながります。

天然素材なら使えなくなるほど傷んでしまっても、土に埋めると微生物が分解して、自然に還ります。
羽毛(ダウン)の他にも、羊毛(ウール)や真綿(シルク)、綿(コットン)、麻(リネン)などが、昔から寝具で愛用されています。

寝心地の面においても、天然素材は布団の中を蒸れにくいため、古くから愛用されています。
使い捨ての石油系素材で作られた布団よりも、、地球環境に優しいサステナブルな素材で、心地よい眠りをサポートする寝具としてもおすすめです。

ペットボトルをリサイクルした布団

水を使わずにプリント。環境に配慮した

恋するおふとん再生羽毛使用

恋するおふとん再生羽毛使用

世界中で1分間に100万本ものペットボトルが消費されていると言われています。
一見関係ないように思える「ペットボトル」と「布団」ですが、使用済みのペットボトルを回収&リサイクルにもつながるよう、米国の繊維会社「Unifi」の「REPREVE(R)リプリーブ」を掛け布団の生地に使用しました。

「REPREVE(R)リプリーブ」素材は、一からポリエステルを作るよりも、

  • 使用エネルギーを最大62%
  • 水を最大99%
  • 二酸化炭素を最大20%
  • 廃棄物を最大35%

削減できて、環境への影響を減らすことにつなげられます。

再生ペットボトル素材&再生羽毛を使った、地球に優しい羽毛布団『恋するおふとん』
販売価格:21,890円(税込)

長く使える寝具で、未来につなげたい

プラスチックなど石油由来の素材で作られた安価な布団は便利ですが、温室効果ガスは世界規模で問題視されています。
使い捨てではなく、お手入れすることで長く使える寝具を選ぶなど、日常の中でできることからサステナブル(持続可能)な気候変動対策をしてみませんか。

筆者プロフィール

木野 いく

2014年寝具会社に就職。約9年間の経験を活かし、現在いい眠り.pressにて、寝具や睡眠の知識にまつわる記事を担当。 趣味は読書、散歩、寝ること。好きなものはチョコレート(長年手の湿疹に悩む…原因はチョコレート説あり)
2014年寝具会社に就職。約9年間の経験を活かし、現在いい眠り.pressにて、寝具や睡眠の知識にまつわる記事を担当。 趣味は読書、散歩、寝ること。好きなものはチョコレート(長年手の湿疹に悩む…原因はチョコレート説あり)

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