眠りの特集
【整形外科医に聞く 第1回】肩こり・ストレートネックとは? 予防するには?
じぶんまくら開発者・田中宏明専務が、友人の整形外科医 三宅先生に、多くの方が気になることを質問。
先生にご回答いただいた中から、テーマごとにまとめてご紹介します。
第1回目は「肩こり・ストレートネック」についてです。
【日本整形外科学会専門医 三宅智先生】
愛知県愛知郡東郷町で「みやけ整形外科」を開院。
「地域の皆さんが元気に明るく暮らせるために」をモットーに日々患者さんと真摯に向き合っておられます。
▼みやけ整形外科公式サイトはこちら
(※公式サイトへ移動します)
Index
ストレートネックとは?
文字通り『首がまっすぐ』になっていること
正常な首・頚椎はカーブがあります。
ストレートネックはこのカーブがなく、首の骨がまっすぐになってしまっている状態。
現代は、デスクワークなどで『体の前で長時間作業する環境』が多くなりました。
すると肩甲骨も前に出てきて、『巻き肩』になりやすい。
肩周りの筋肉に引っ張られて、首も前に出てくる。
本来首の骨は本来、前にたわんでいるけれど、前に首が引っ張られてしまう。
やがて首の骨本来のカーブがなくなり、まっすぐになってしまうことが「ストレートネック」と言われています。
20代、30代の若い男性も
ストレートネックから、肩こりを感じる人が多いです。
若い人から40代くらいまで、幅広い方からお悩みの声を聞きます。
一般的に女性は筋肉量が少なめなので、痛みが出てきやすい傾向があります。
ところが最近では20代、30代の若い男性にも増えてきました。
目を使う仕事、パソコン・リモートワーク、スマホで動画を見る機会が増えたり、スポーツをする、しないなど生活様式の変化が影響していると思われます。
頚椎ヘルニアについて
50代くらいから年配の方に多い
ストレートネックでお悩みの方より、頚椎ヘルニアでお悩みの方々は年齢層が高め。
首の椎間板(クッション)がダメージを受けるのは、それ相応の長い時間がかかります。
さらに高齢になると、老化などで負担が強くなり骨が痛んでくることが多い。
変形性膝関節症などのように、軟骨が削れて痛いなどの変化が首にも出てきます。
頚椎ヘルニアの典型的症状
ヘルニアの一番の悩みは、首から手にかけて痛みが出ること。
動かすと「ぎゃーっ」と言いたくなるほど痛い、などが典型的な症状です。
痛くなると一ヶ月、二ヶ月続くことも。
症状が出てきた方は、病院へ行き、診察・治療を受けてください。
予防法は?
同じ姿勢になっていないか見直す
毎日使う場所なので、なかなか予防するのは難しいです。
ずっと上や下を向き続けるなど同じ姿勢で作業する方や、首を酷使する方は、違う姿勢をする時間をこまめに取り入れるなど、作業環境の見直しをすることが予防につながります。
ストレッチもおすすめ
寝る前におすすめのストレッチについては、こちらの記事にてご紹介しております。
ぜひできる時に試してみてください。
枕や寝具も大きな要素
夜、眠る時間は首にとっても休息時間。
枕は治療器具ではないですが、毎日短くはない時間使うものなので、大きな部分になっていくと思います。
小さなことから、少しずつ
40代、厄年と言われる時期は身体の能力が落ち、変調が起きやすくなる節目でもあります。首が痛いなど不調を感じる場合は、日頃の生活を振り返ってみて。無理せずできることから、試してみてください。
筆者プロフィール
木野 いく