睡眠と子育て

ウチの子ってどうして寝ないの?眠りは生活リズムを見つめ直すことが改善の秘訣

お子さんのお昼寝や夜の寝かしつけに時間がかかり過ぎて、悩んでいるパパ・ママはいませんか?小さな頃って必ずお昼寝するのでは?夜眠くないの?とモヤモヤしたりイライラしながら寝かしつけに1時間以上かかるお子さんがいるかもしれません。どうしたら眠れるようになるのか、一緒に考えてみましょう。

お子さんの一日の生活を振り返ってみましょう

幼稚園や保育園へまだ入園をしていないお子さんは、ご家庭でパパやママと過ごしていることでしょう。
お子さんとの一日の生活リズムは決まっていますか?
朝起きる時間、朝ごはんの時間、午前中の活動、お昼ご飯の時間、お昼寝の時間、おやつの時間、夕飯・お風呂・寝る時間など、いつもバラバラではないでしょうか。
分刻みで出なくても良いのですが、だいたいの時間は決めておきましょう。

例えば、

  • 朝の忙しい時間だから眠っていてほしいと、起きないのを良いことに寝かせたままにしておいてはいないでしょうか。
  • さらに、大人と一緒に遅くまでテレビやゲームを楽しみ、遅い時間に眠ってはいませんか?
  • 遅く起きた場合は、朝ごはんとお昼ご飯を兼用にしてしまってはいないでしょうか。
  • 毎日ではなくとも、散歩やお出かけ、同年代のお子さんとあそんでいますか?

このように、その日によって生活のパターンが変わったり、眠る時間が決まっていない場合は、お昼寝も夜もスムーズには眠れません。

また、たとえスーパーへの買い物などでも良いので、外に出かけたりちょっと公園であそぶなど、外気に触れることも大切です。

ご家庭のお子さんの生活リズムは眠りのリズムに直結します。
そのワケを次の章でお話しましょう。

子どもの体内時計を整えることが、全ての成長の土台となる

子どもの生活リズムは今後過ごすことになる幼稚園や保育園などの集団生活の場で、スムーズに素早く慣れ、いち早く楽しんで過ごせる土台となります。
家庭で子どもとすごすとき、どのようなことにポイントを置き、生活のリズムを整えたらよいのでしょうか。
一日の生活の流れに沿ってご紹介しましょう。

1.朝、同じ時間に起こす

毎日遅くとも6時半から7時には起きるようにしましょう。なかなか起きない場合でも、カーテンを開けたり、お布団をめくったり、うたをうたったり、抱いてリビングまで連れて行くなどし、目を覚まさせます。
朝早く起きることで、お昼を食べると眠くなったり、夜も眠りにつく時間が早まるでしょう。
もっと慣れてくると、起こさなくても自分から同じ時間に起きるようになります。
朝早く起きることは、眠りのリズムを整える一番の基本となります。
夕べいくら遅くまで起きていても、まずは朝早く起きることが、生活リズムの土台作りへのスタートです。

2.朝ごはんは必ず食べさせよう

大人でも同じように、目覚めてすぐは食事ができませんね。起きて着替えたり顔を洗って準備をしていくうちに、いい香りに気づき、おなかがすくものです。
朝ごはんはおにぎり一つでも、パンでも、コーンフレークでもなんでも構いません。
忙しいママが用意してあげられる簡単なもので良いので、できるだけ同じ時間に朝ごはんを食べる習慣をつけていきましょう。

3.食後からお昼ご飯までは、体を動かして思い切りあそぶ

子どもにとって外へ出かけることは様々な刺激となり心と体の発達成長の助けとなります。
目に見えるもの、手に触れるもの、頬に感じる風や気温、通り過ぎる知らない人、道端に咲く花など、子どもが見えていなければ言葉を添えて一緒に共感しましょう。

「犬がいたね。かわいいね。」
「花が咲いてる。春だね」
「今日はお昼何を食べようか。サンドイッチ作ろうか。」

など、なんでもいいのです。

また、たくさん歩いたり公園へ出かけるのも良いですね。
ママ見て!と言われたら、しっかり子どもの姿を見て声をかけてあげましょう。
子どもにとって、外へ出かけ、パパやママと見たもの・感じたことを一緒に共感することは、刺激となりますよ。

パパやママの体調が良くなかったり、お天気が悪くてお出かけできないときは、おうちの中でなるべくたっぷりあそびましょう。
自分であそべるようになっても、子どもが話しかけてきたときは、スマホやテレビから視線を子どもに移し、しっかりと話しを聞きます。
それだけで子どもの心は十分に満たされます。

4.お昼寝をしなくても良いので、眠る雰囲気づくりをする

たっぷりあそぶことは、心が満たされます。子どもは充実すると同時に疲れを感じるものです。一緒に出掛けても会話をしなかったり、叱られてばかりだったり、見て!と言ってもパパやママが見てくれないと、全く楽しめず心も満たされません。
そうすると、お昼寝をしたがらずまたあそびたがります。

午前中に心が満たされ、お昼ご飯をたっぷり食べるという生活を重ねていくと、少しずつ横になり眠るようになります。

すぐにはお昼寝はしないでしょう。そんなときは、家じゅうのカーテンを閉めて薄暗くしたり、リラックスできる音楽を静かに流したり、パパやママも一緒に横になって絵本を読んであげるなど、雰囲気作りをしましょう。

眠らなくても横になれたら、「ゴロンできたね。」「気持ちいいね。」「ママ眠くなっちゃった。」など、ゆったりと会話します。

それでもウロウロしたり、あそびたがった場合は「体を休めないと大きくなれないんだよ。眠れなくても良いから横になって休もうね。」と話します。
そして、「起きたらそのおもちゃでママと一緒にあそぼうね。」と約束してあげましょう。

お昼寝の習慣が付くと、お昼寝のある保育園へ入園したとき、子どもが既にお昼寝の習慣があるので、苦労をしません。そのためにも家庭でもお昼寝の習慣をつけておきたいですね。

5.お昼寝後は約束を守り、少しの間でも良いので一緒にあそぶ

お昼寝をしなくても、ゴロゴロと横になれればOKとパパとママの心の中で決めておけば、少し気持ちが楽ですよ。
寝かしつけにこんなに時間がかかるのなら、あれもできた、これもできたのに、自分の休む時間も…と考えてしまいますね。
けれど、すぐに習慣づくものではないので、一歩一歩スモールステップでできるようになったことを子どもと喜び合いましょう。
「タオルケットもってきてくれたんだね。ママうれしいなぁ。」
「ゴロンと横になる〇〇ちゃんはかわいいね。眠ると大きく慣れるんだよ。起きたら背が伸びているかも!」など、褒めるだけではなく、パパやママ自身の思うことを伝えるだけでも子どもは喜びます。

そして、もしも「起きたらね!」と約束していたあそびがあるのなら、短時間でも良いので必ず約束を果たしましょう。
そこで約束を果たさず「また今度ね」「眠らなかったんだから、あそばないよ」などと言うと子どもとの信頼関係が崩れ、お昼寝を更に嫌がるようになります。

一緒にあそぶのが苦痛なら、手伝いと称して何か家事をさせましょう。
例えば、おやつ作り、お茶碗洗い、お風呂洗い、玄関掃きなど、なんでもいいのです。
やり直しが必要だったりして手間がかかることもありますが、おもちゃであそぶよりもよっぽど楽しいはずです。
子ども用の包丁を買って、野菜を切ってもらうなどしても良いですね。
夕方は「黄昏泣き」と言い、ぐずぐずと泣くお子さんが多いかもしれませんが、パパやママと同じことができるよう、子ども用のお料理グッズや家事アイテムは100円ショップなどでも購入できるので、一緒にすることで大変喜ぶはずです。

時には年齢よりも少しむずしいことをお願いすると、集中してやってくれますよ。献立を考えたり、そのときに必要な材料を考えさせるのも楽しいあそびの1つです。
一緒にあそぶのが苦痛だというパパやママに、おすすめの過ごし方です。

6.夕飯もできれば決まった時間に。眠る3時間前には終わらせる。

家族の仕事の都合などもあるかもしれませんが、できるだけ決まった時間に食べさせるようにしましょう。眠る予定時間の3時間くらい前までに食べ終えると、夜も眠りやすいですね。

7.夜は眠る儀式をして、子ども自身の眠る意識を高めよう

眠る時間はそのご家庭の事情にもよるでしょうけれど、未就学児であれば8時間〜10時間は眠らせてあげたいですね。
眠るときもいつも同じ手順でお布団に入るように決めておきましょう。

例えば、

  • 歯を磨く
  • パジャマに着替える
  • 家族や家じゅうの家電・小物に「おやすみなさい」と言って回る
  • 眠る部屋で、絵本を1冊だけ読む
  • お人形やぬいぐるみにも挨拶をする
  • お布団に入る

このようなイメージです。
家じゅうの家電やゴミ箱などにも挨拶をするのは、疑問を抱く方もいるかもしれませんが、冷蔵庫さんおやすみなさい、などと眠る挨拶を繰り返していくうちに、あぁ自分はこれから眠るのだな、という意識へ誘導してくことになるのです。
これを毎日繰り返し、「夜は9時になったら眠る」という習慣をつけていきましょう。

この後は、いくら眠るのが遅くなっても、朝早く決まった時間に起きることの繰り返しになります。

子どもの体内リズム・生活リズムが整うことは、心と体の成長発達になる

今回は眠らないお子さんの生活リズムを見直すことを提案しました。

うちの子眠らなくって、というご家庭は一度書き出してお子さんやご家族の生活時間を把握してみるといいかもしれません。

決まった時間に眠るようになれば、パパやママの自分時間も増え、休んだりリラックスする時間も増えることでしょう。

子どもは、心も体も健康に成長していくことになりますね。

家族にとっていいことづくめの「生活リズムの整え」を、眠らないお子さんにお悩みのパパやママはぜひトライしてみてはいかがでしょうか。

筆者プロフィール

炭本 まみ

北海道生まれ北海道育ち。保育士として10年勤務し、今は高校生と中学生を育てるママ。保育士資格・幼稚園教諭免許・発達障害コミュニケーション指導者資格を保有。アウトドア記事や旅行記事、保育士や保護者向けのコラムを執筆中。未だに子育てに行き詰ることはあるものの、子育て記事を執筆しながら、自分自身の子育ても振り返る日々。趣味はキャンプと旅行とカメラ。
北海道生まれ北海道育ち。保育士として10年勤務し、今は高校生と中学生を育てるママ。保育士資格・幼稚園教諭免許・発達障害コミュニケーション指導者資格を保有。アウトドア記事や旅行記事、保育士や保護者向けのコラムを執筆中。未だに子育てに行き詰ることはあるものの、子育て記事を執筆しながら、自分自身の子育ても振り返る日々。趣味はキャンプと旅行とカメラ。

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