睡眠と子育て

睡眠中のゴールデンタイムって何?子どもの脳の発達を促す睡眠時間とは

子どもの心と体の成長や発達には、様々な活動や食事などと同じくらい睡眠が欠かせません。睡眠時間の中には「ゴールデンタイム」があり、その時間に熟睡していることが、成長発達を促すと言われています。

ゴールデンタイムとは一体何時ごろのことを言うのでしょうか。また、ゴールデンタイムに熟睡させるためにどのようなことを心がけたらいいのでしょうか。
子どもにとって大切な睡眠を、さらに深く追求し、健やかな発達を目指しましょう。

子どもの成長ホルモンと睡眠の関係

成長ホルモンは、子どもだけではなく一生にわたり分泌されるもので、脳の下垂体というところから出るホルモンです。

成長ホルモンは睡眠中に分泌されると言われ、

  • 小児期:骨・筋肉・各器官の成長や発達
  • 思春期:性的ホルモン・性的熟成の成長や発達
  • 成人期:代謝機能・記憶・認知・免疫機能の作用

と、年代別に内容は変わります。

子どもの頃の成長ホルモンは、特に体の各部の成長や発達を促すホルモンが分泌されるので、「寝る子は育つ」と昔から言われるように、眠ることで身長が伸びたり知識が発達したりする大切な時間です。

この成長ホルモンが分泌される時間帯にしっかり熟睡していることがとても大切で、熟睡していなければ成長発達が遅れ気味になるとも言われています。

熟睡していてほしい時間帯を「睡眠のゴールデンタイム」といいます。
ゴールデンタイムとは何時ごろのことをいうのでしょうか。

睡眠のゴールデンタイムってあるの?

睡眠のゴールデンタイムとは、大切な成長ホルモンの分泌が盛んになる時間帯です。
それを22時から2時ごろという説もありますが、中には、睡眠から約1時間半経過したころという説もあります。

1時間半経過したころというのは、ちょうど「睡眠の最初の熟睡時」ということになります。

どちらだったとしても、早く寝かせること・熟睡させることが大切であり、成長発達には欠かせないということはご理解いただけることでしょう。

睡眠の質を高める生活リズムとは?

夜寝かせるときも幼い子どものお昼寝時間であっても、睡眠から初めの熟睡時間帯に成長ホルモンがたくさん分泌されるというお話をしました。

厚生労働省の運営する健康情報サイト「e-ヘルスネット」では、子どもの睡眠事案が遅くなっていることに関して、

財団法人日本小児保健協会が実施した調査によると、「夜10時以降に就寝する子ども」の割合は、1歳6ヶ月・2歳・3歳で半数を超えており、子どもの生活時間の夜型化の実態が明らかになってきました。これは10年20年前に比べて、顕著に増加しています。また小・中・高校と学年が進むにつれて就床時刻が遅くなること、睡眠時間が少なくなり「睡眠不足を感じている児童生徒」の割合が増加していることなどが示されています。

と、3歳以下の子どもにも夜型の傾向が増加していることを指摘しました。

また、

睡眠不足は、成長の遅れや食欲不振・注意や集中力の低下・眠気・易疲労感などをもたらします。子どもの場合、眠気をうまく意識することができずに、イライラ・多動・衝動行為などとしてみられることも少なくありません。また睡眠不足は将来の肥満の危険因子になることも示されています。適切な睡眠習慣と健康に関する知識を、学校教育として行っていく、あるいは社会全体に啓発活動を行うなどのことが必要です。

と、睡眠不足による成長の遅延や、将来の不安にもつながると警鐘を鳴らしています。

参照:e-ヘルスネット/厚生労働省

子どもに適切で充実した睡眠環境を過ごさせてあげられているでしょうか。
子どもの成長を促す睡眠を得るには、生活リズムの見直しが必要になります。

1. 適度に体を動かす

早起きをし、午前中から体を動かして遊んだり散歩にでかけるなどして運動を取り入れる。
良く体を動かし、しっかりと食事を食べさせることが大切。

2. 寝る間際に食事を摂らせない

胃の中が空っぽでなくては成長ホルモンは分泌されないため、昼食や夕食が眠る間際にならないように気を付ける。

3. 夜更かしをさせない

眠る時間が遅くなると体内時計が狂ってしまい、メラトニンが分泌されにくくなる。メラトニンとは夜暗くなると分泌されるホルモンで、暗くなると自然に眠くなる作用がある。夜更かしをするとさらに体内時計が狂ってしまい、夜更かしがエスカレートしてしまう。

4. 眠る部屋の環境を整える

子どもの眠る部屋は真っ暗にし、テレビやラジオの音がしないようにする。灯りや音がすることで眠っていてもそちらに注意が向いてしまい熟睡ができなくなるため。

5. 決まった時間に寝かせる・起こす

規則正しい生活をさせるために前夜遅い時間に眠っても朝いつまでも寝かせておかず、同じ時間に起こすこと。朝の日の光を浴びることで目が覚め体内時計が正常に戻っていく。
また、朝遅く起きてもおなじ時間に寝室へ連れていき寝かせる。

このように、日中の生活リズムを整えてあげることで、夜の寝つきが良くなり寝付くと成長ホルモンが分泌され成長発達が促されます。まさに「寝る子は育つ」のです。

子どもの成長ホルモンの分泌を促す睡眠を心がけてあげよう

子どもにとって眠る時間は成長発達に欠かせない、ホルモンの分泌を促す大切な時間です。
ゆっくり眠れる環境を整え、規則正しい生活をさせてあげることは意外とむずかしいものです。家族で協力したり、生活リズムをもう一度見直し、眠りに関して考えてみましょう。
身長や体重、からだの内部環境、知的能力など、子どもはたくさんの可能性を秘めています。小さな頃は保護者の時間管理や環境設定が必要ですね。
快適な眠りを保証してあげましょう。

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筆者プロフィール

炭本 まみ

北海道生まれ北海道育ち。保育士として10年勤務し、今は高校生と中学生を育てるママ。保育士資格・幼稚園教諭免許・発達障害コミュニケーション指導者資格を保有。アウトドア記事や旅行記事、保育士や保護者向けのコラムを執筆中。未だに子育てに行き詰ることはあるものの、子育て記事を執筆しながら、自分自身の子育ても振り返る日々。趣味はキャンプと旅行とカメラ。
北海道生まれ北海道育ち。保育士として10年勤務し、今は高校生と中学生を育てるママ。保育士資格・幼稚園教諭免許・発達障害コミュニケーション指導者資格を保有。アウトドア記事や旅行記事、保育士や保護者向けのコラムを執筆中。未だに子育てに行き詰ることはあるものの、子育て記事を執筆しながら、自分自身の子育ても振り返る日々。趣味はキャンプと旅行とカメラ。

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