
睡眠と子育て
夜のオムツがとれない、おねしょが治らない!それでも大丈夫なワケとは?
おおよそのお子さんが、保育園や幼稚園の入園の頃までを目指して日中のオムツを外し、トイレの自立を目指すのではないでしょうか。
3歳を過ぎた頃から、お漏らしなどの失敗をしながらも、誘えばトイレへ行き、用を足せるようになっていきます。
このように、日中はトイレの自立ができていても、夜眠っているときのおしっこの調節はなかなかうまくいかず、眠るときのオムツがなかなか外れないと悩んでいるパパ・ママはいませんか?
夜もオムツなしで下着で眠れるようになるのはいつ頃なのでしょうか。
どのような練習をしたらいいのでしょうか。
色々な情報があって迷うことがあるかもしれません。
けれど、眠っている無意識状態のときに膀胱の機能を調節するのは大変高度なことです。
夜のオムツは焦って外さなくても大丈夫ですよ。
くわしくお話しましょう。
日中のオムツ・夜のオムツの外れる時期は違ってくる
日中のトイレトレーニングは早ければ1歳半からスタートすることもあります。
- 2語文以上の言葉が話せる(あれちょうだい・おしっこ出たね・あっちへいこう等)
- 意思の疎通ができる
- おしっこの間隔が一定して空いてきた
- 着替えを自分でしようとする
など、様々な子どもの成長を感じたときがトイレトレーニングのチャンスです。
2時間おきくらいにトイレへ誘ってみましょう。トイレへ行くのを嫌がるときや夢中で遊んでいるときは無理には誘いません。
時計を使ってみるのも良いですね。「長い針があひるさん(2)になったらトイレへ行こう」などと見通しをもたせるとスムーズな場合もあります。
また、トイレに好きなキャラクターのポスターを貼ったり、補助便座をかわいらしいものにする、ミニ階段を設置してトイレに上がりやすくしてあげるなどの工夫も有効です。
トイレへ誘っても嫌がらなくなったら、おむつを思い切って外してしまいましょう。
外出先ではむずかしいかもしれませんが、おうちにいるときは試してもよいですね。
または、濡れた感覚が伝わるトレーニングパンツを使用するのも良いかもしれません。
失敗を経験することも大切です。失敗をするからトイレへ行くんだということを少しずつ理解するようになります。
そのようにして、おおよそ3歳頃には日中のオムツが完全に外れて下着で過ごせるようになります。もちろん失敗もありますが、生活に支障がなくなるでしょう。
ところが夜は大変個人差があります。
3歳で夜のオムツも外れてしまう子どももいれば、5歳〜7歳になっても夜のオムツが取れない子どももいます。
いつまでもオムツをしていたら恥ずかしいよ、とついつい子どもに言ってしまいますね。
お泊り会などの行事があるときなどもママやパパ、本人も心配かもしれません。
一体どうしたら夜のオムツがとれるのでしょうか。
夜のオムツがとれるのはいつ頃?
夜のオムツが外れる時期には個人差があると言いましたが、それはなぜでしょうか。
それは、体の機能の成長差があるからです。
おしっこをある程度溜めておく容量が膀胱になければ、おしっこが出てしまいます。
おおよそ小学校入学までには夜のオムツが外れるようになる子どもが多いでしょう。
それを過ぎてもオムツが外れなくても大丈夫ですよ。まだ体の機能が成長しきっていないからなのです。
大人は夜間になると「抗利尿ホルモン」という尿の量を抑えるホルモンの分泌がさかんになり、腎臓での尿の産生が抑制されますが、子どもはまだ成長過程なのでここに差が出てしまいます。
ほかの子どもと比べることはありませんし、悩むこともありません。
オムツが外れなくてもOK!トイレに起こさないことが大事
夜のオムツが外れないからといって、毎晩決まった時間に起こしてトイレに誘うのはやめましょう。膀胱やホルモンなど排尿に関する機能が成長しきっていないのに、トイレに誘っても睡眠が中断されるだけで、睡眠のリズムを崩し、朝の寝起きが悪くなったり日中の機嫌が悪くなったりしてしまいます。
夜のオムツが濡れなくなってきたら少しずつ様子を見ながら外すようにしましょう。
もしも無理にオムツを外したり、オムツが外れたと思ってもおねしょをすることがあるかもしれません。そんな時は怒らないようにしてあげましょうね。
体の機能の未発達によって起きてしまったことであり、わざとではありません。
小学校へ入学してしばらくしても夜のオムツが外れず、おしっこでパンパンになっているようであれば、一度病院を受診してみましょう。ホルモンの分泌に何かヒントがあるかもしれません。
子どもの体の機能の成長をゆっくり待ってあげよう
子どもの夜のオムツについて、外れない場合の考え方や基本的な知識についてお話しました。
子どもの体の機能の成長に伴い、必ず膀胱に尿を溜められる時間が長くなったり、溜められる量が増えてきたりします。
その時まではオムツをしておいてあげましょう。
何よりも夜ぐっすりと眠ることが、成長ホルモンを促すことになり、大切です。
一生夜オムツをしている人はいませんから、ゆっくり成長を待ってあげたいですね。
筆者プロフィール
炭本 まみ