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冬の羽毛布団の違いと選び方3:羽毛の割合とダウンパワーをチェック
『冬の羽毛布団の違いと選び方』3回目は、『羽毛の割合とダウンパワー』についてご紹介します。
羽毛の割合とダウンパワー
羽毛の割合とはダウン率のこと
羽毛布団の中には、ダウンとスモールフェザーなどが混ざった状態で使われています。
羽毛の割合とは、詰め物の中で『羽毛(ダウン)』がどれくらい占めているかの目安。
羽毛が『あたたかさ』を保つ
タンポポの綿毛のように、中心から外に広がる形をしている『羽毛(ダウン)』は、隙間に空気をたくさん含みます。
小さな空気の流れで浮いてしまうほど、軽くてやわらかい。
布団の内部でふくらんだ羽毛が、冷気やあたたかい空気を通しにくくなるため、羽毛布団のあたたかい寝心地につながります。
スモールフェザーは弾力性
鳥の羽根、と聞いてイメージすることが多い「軸(芯)」がある形をしている『スモールフェザー』。
あたたかさを保つ性質よりも、適度な弾力で圧力を押し返して、羽毛が広がる手伝いをします。
ダウン率の目安は?
値段の安さを重視するなら『80~85%』
羽毛の割合(ダウン率)が高いほど、羽毛布団の価格も高くなる傾向があります。
どうしても安い価格にしたい場合は、ダウン率85%くらいあるものを選びましょう。
ダウン率『90%以上』がおすすめ
ふわふわで軽く、あたたかい羽毛布団で眠りたい方は『90%以上』が理想的です。
ダウン率『93%以上』は高級品
ダウン率93%以上の羽毛布団なら、羽毛の心地よい寝心地を体感しやすくなりますが、価格が高値になってしまいます。
ご予算に合わせてお選びください。
ダウン率50%は羽毛布団と呼ばれない
羽毛の割合が50%以下、半分しかない布団は『羽根布団』と呼ばれます。
スモールフェザーの軸が肌に触れやすくなるため、ごつごつしたかための肌触りで、保温性は低いため冬に使いにくい掛け布団となります。
羽毛100%はない
水鳥から採取して洗浄・選別をくり返しても、完全に羽毛だけを分けることは困難なため、羽毛の割合・ダウン率は95%が最高値だと言われています。
また羽毛の割合には許容範囲(±5%)があり、85.5%の場合もダウン率90%と表記しても良いと認められています。
ダウンパワーとは羽毛のふくらみ具合のこと
同じ量の羽毛(ダウンやスモールフェザーを含んだ)が、どれだけ空気を含んでふくらむかを数値化した目安です。
「cm3/g」または「dp」という単位で数値が表記され、数字が大きいほど羽毛の品質がいいと言われます。
ダウンパワーの目安は?
『350dpくらい』が一般的
羽毛布団にとって300dpが最も低いダウンパワーと言われています。
価格も抑えて、羽毛布団の寝心地を感じたい場合は、350dp以上がおすすめです。
『400dp前後』は高品質
羽毛の割合(ダウン率)も関わるため目安となりますが、400dp前後は高品質な羽毛布団となります。
『440dp以上』は高級品
440dp以上の高級羽毛布団は、軽くて暖かく、蒸れにくい寝心地を感じやすくなります。
ただ羽毛の原料価格が高騰しておりますので、価格も高値になる傾向があります。
『ダウン率・ダウンパワー』を選ぶ目安は、『詰め物の量』も関わってくるためあくまでも目安です。
寝室環境やその他の寝具との組み合わせ、空調の強弱や体感などによっても異なることをご了承ください。
4回目は『布団の生地とキルト(縫製)』についてご紹介します。
ポイント2:ダウン率『90%』でダウンパワー『350dp以上』
冬の羽毛布団を選ぶ時に、まず確認していただきたいポイントの2つ目は、羽毛の割合(ダウン率)とダウンパワーです。少ないほど価格が低めになるため、安さだけで選ぶと羽毛布団のあたたかさを感じられない場合もあります。
筆者プロフィール
木野 いく