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冬の羽毛布団の違いと選び方4:生地の素材とキルトをチェック
『冬の羽毛布団の違いと選び方』4回目は、『布団の生地とキルト(縫製・内部構造)』についてご紹介します。
布団生地の素材とキルト(縫製)
布団の生地は綿がおすすめ
『綿100%』生地の布団を
針先であけたくらいの小さな穴からでも、羽毛は外に飛び出てしまいます。
その為、羽毛布団の生地は密度が高く織られていたり、羽毛が飛び出さないように織り目をつぶす加工をされているので、布団生地の素材そのものの蒸れにくさが重要になります。
羽毛布団の生地は、蒸れにくい自然素材『綿』のものがおすすめ。
肌なじみが良く、体温が羽毛に伝わりやすいため、布団内部があたたまりやすくなります。
ポリエステル素材の生地は、安い値段の羽毛布団に多く使われますが、できれば避けて。
通気性が低いため蒸れやすく、羽毛に体温が伝わりにくいため、あたたかさを感じにくくなるとも言われています。
糸の細さについて
綿100%生地の羽毛布団でも、安価に抑えた羽毛布団の中には、生地がゴワゴワしてかたく感じるものも。
細い繊維の綿を使っているほどやわらかくなりますが、価格も高くなるためです。
布団のフィット感を求める場合は、糸の細さを表す番手が『60番手以上』の綿生地を使っている羽毛布団がおすすめです。
『綿』の割合が高いものを
ポリエステルと綿を混ぜた生地を使っている羽毛布団の方が安価になる傾向があります。
値段を抑えたい方は、ポリエステルと綿を混ぜた生地の中でも、「綿」の割合が高いものを選ぶことをおすすめします。
キルトは布団の縫い合わせ方
立体的なキルトを選んで
表面と裏面、2枚の生地をただ縫い合わせただけでは、間の空間が狭くなってしまいます。
生地の間にマチを入れたり、立体的になるように布団を縫い合わせた『立体キルト』など、工夫されているかを確認してみてください。
空間が広い方が、タンポポの綿毛のように羽毛(ダウン)が広がって空気を含みやすくなり、羽毛布団のあたたかさを感じやすくなります。
またマチで内部を区切る数を多くしていたり、『二層式キルト』などで体に隙間なくフィットするように工夫されている内部構造の羽毛布団を選びましょう。
その他にも羽毛が片寄りにくいキルトなどもあり、各寝具メーカーによって日々研究されていますので、色々見比べてみてください。
羽毛布団のあたたかさ・寝心地について
各項目のバランスで変わる
羽毛布団は、ダウン率・ダウンパワー・羽毛の種類・生地の素材・キルトなどを掛け算して、総合的にあたたかさや寝心地が決まります。
例えば、下記2枚の羽毛布団を比べた場合。(どちらも綿100%生地・立体キルトだと仮定して)
≪羽毛布団A≫
羽毛の種類はダック。ダウン率93%、詰め物の量が1.0kg、ダウンパワーは350dp
≪羽毛布団B≫
羽毛の種類はグース。ダウン率90%、詰め物の量が1.1kg、ダウンパワーは380dp
ダウン率はAが高いのですが、詰め物の量とダウンパワーがBの方が優れているため、Bの羽毛布団があたたかさく感じやすくなります。
冬の羽毛布団を選ぶ3つのチェックポイントは、それぞれのバランスも参考にしましょう。
最終回は、もう少し詳しく自分に合う羽毛布団を選びたい方に、『その他のこだわりポイント』についてご紹介します。
ポイント3:『綿素材の生地』で『立体キルトなど』
冬の羽毛布団を選ぶ時に、確認していただきたいポイントの3つ目は、布団生地の素材とキルト(縫い合わせ方)です。羽毛の心地よさを引き出すため、できるだけ細い繊維の綿生地で、キルトにこだわったものを選びましょう。
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筆者プロフィール
木野 いく