眠りの特集
その鼻のムズムズ、実は“秋の花粉症”かも?秋の夜長にぐっすり眠ろう vol.1
「なんだか鼻がムズムズして眠れない」「寝る前にクシャミがとまらない!」
その症状、もしかしたら“秋の花粉”のせいなのかも。
花粉症と聞くと、スギやヒノキといった“春の花粉”を思い浮かべる方も多いはず。
実は、ブタクサ・ヨモギ・イネ科など、“秋の花粉”も多数あることをご存じでしたか?
「花粉症は春特有のもの」と思いこみ油断していると、ツラい症状が長引いてしまいます。
対策を立てるためにも、まずは意外と知らない“花粉症のコト”を学び、正しい知識を身につけましょう。
花粉症を引き起こす植物と飛散ピーク
敵を知り、己を知れば百戦危うからず!
アレルゲンの種類やピークを知ることが、花粉対策において一番の近道となります。
い。
花粉症を引き起こす主な植物と飛散ピーク
- スギ:2月中旬〜4月下旬
- ヒノキ:3月末〜5月中旬
- シラカンバ:4月下旬〜6月上旬
- ブタクサ:8月下旬〜10月下旬
- ヨモギ:8月下旬〜10月下旬
- カナムグラ:8月下旬〜11月中旬
- イネ科:4月下旬〜11月下旬
上記を見ると、代表的な「スギ」「ヒノキ」以外にも、1年を通して何らかの花粉が日本中で飛散していることがわかります。
特に「ブタクサ」「ヨモギ」「カナムグラ」は秋に花粉の飛散ピークを迎えるほか、冬以外は常に花粉を振り撒いている「イネ科」もやっかいな存在です。
1日のなかで、花粉の飛散ピークは2回訪れます。天気や地域によって若干変動するものの、一般的には『12〜15時』と『17〜19時』にピークを迎えるといわれています。
花粉症の原因となる植物や飛散のピークと時間帯を知り、効果的な対策を講じましょう。
花粉を寄せつけない服装
花粉症の症状を和らげたいのなら、「花粉を身体に入れない」ことが大切!
アレルゲンの侵入経路を防ぐためには、マスクだけでなく服装にも工夫が必要です。
表面がツルツルした素材の服は花粉を取り除きやすいので、綿やポリエステルなどのアウターを着用するのがオススメです。ウールやアクリルなどの衣類は花粉が付着しやすいため、できる限り避けたほうがよいでしょう。
また、露出している頭・顔・手などの部位には花粉がつきやすくなっています。帽子をかぶり、メガネや手袋を着用することで、花粉の付着量を減らすことが可能です。
衣服を洗濯する際は、なるべく柔軟剤を使用しましょう。柔軟剤を使えば、花粉を引き寄せる原因となる静電気が発生しにくくなり、衣服に花粉が付着しづらくなります。
もちろん、マスクを正しく着用すれば、花粉の侵入を7~8割は防ぐことができます。
服装に注意を払い、花粉を寄せつけないようにしましょう。
“モーニングアタック”とは?
起きてすぐのタイミングで、鼻づまりや発作的なクシャミなどの花粉症状が強く現れることを“モーニングアタック”と呼びます。
目覚めが悪く、ボーッとしてミスが増えたり、家事がおっくうになったり……。そんな経験がある方も多いのでは?
そんなツラい“モーニングアタック”は、下記のような原因によって引き起こされます。
モーニングアタックの原因
- 寝ているあいだに、室内に落ちているアレルゲンを吸い込んでしまうため。
- 起きて布団を動かした際に、床や寝具に積もった花粉塵やハウスダストなどが空中に舞い上がってしまうため。
- 起床時に副交感神経から交感神経が優位な状態に切り替わり、一時的に自立神経のバランスが乱れて鼻が刺激過敏になるため。
- 朝の鼻水のなかには、炎症の誘導を担う好塩基球が増加しているため。
上記のなかでも、「自律神経の乱れ」が“モーニングアタック”の最大の原因だといわれています。
そのため、「生活リズムを乱さないこと」が有効な対策です。なるべく規則正しい生活を心がけ、自分の身体を労わってあげることが一番の薬になります。
【Point】
・花粉症の原因となる植物と飛散ピークを覚え、対策をしておこう!・マスク・帽子・メガネ・綿やポリエステルなどの素材でできた服を着用し、花粉を寄せつけないようにしよう!
・生活リズムを見直して、“モーニングアタック”の発作を防ごう!
<出典>
■環境省「花粉症環境保健マニュアル 2022」
■エステー株式会社「睡眠と花粉に関する調査 2022」
■エスエス製薬株式会社「アレジオン」
■グラクソ・スミスクライン株式会社「CONTAC総合研究所」
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筆者プロフィール
ライター 宇都宮 桜子