眠りの特集

寝具や寝室のダニ対策おすすめの方法~布団や枕・マットレスなどお手入れのコツ~

前回の記事にて『ダニ』は増えやすく、アレルギーの原因になる場合があることと、基本的なダニ対策方法をご紹介いたしました。
今回は間違ったダニ対策方法や、布団や枕などの寝具や寝室のダニ対策におすすめの方法をご紹介いたします。

間違ったダニ対策方法

天日干し+布団を叩く

湿気やカビ対策としては効果的ですが、布団内部や光の当たらない部分までは温度が上がりきらないため、ダニが逃げ込んでしまいやすいのです。
また、布団を叩くと中綿や生地・カバーが傷ついて品質劣化を早めてしまったり、寝心地が変わってしまうかも。

掃除機をかけるだけ

ダニの餌となるフケやホコリなどを減らせますが、1平方メートルあたり4~5分ほど掃除機をかける必要があり、毎日これをくり返すのは手間がかかります。
やり続けなければダニは増え、布団の奥に溜まったダニの死骸やホコリまでは吸い出せない場合も。

寝具のダニ対策1:布団乾燥機を使ってから、掃除機で吸い取る

布団のダニ対策は布団乾燥機+布団に掃除機をかける

布団のダニ対策は布団乾燥機+布団に掃除機をかける

布団乾燥機を使う

布団乾燥機を使う場合は、掛け布団やマットで挟み込むようにして、「50~60℃・約3時間(※)」かけるのがおすすめ。
(※ご使用の布団乾燥機に付属する説明書をご確認いただき、ご使用の寝具に合わせてご使用ください)

布団乾燥機の後に掃除機をかける

掃除機はふとんの片面につき約5分ほど、ゆっくり両面にかけて。
布団乾燥機の後に布団クリーナーを使うのもおすすめです。

寝具のダニ対策2:寝具を水洗いする

寝具のお手入れ

寝具のお手入れ

布団やカバーなどの汚れは水溶性が多く、ダニの成虫・幼虫・卵を中綿の汚れと一緒に洗い流せるのでおすすめ。

布団にダニを200匹放ち、約3週間後の状態を見た試験の結果、丸洗いした布団は3週間後、ダニの生存率は24匹になるという事例もあるそうです。
ダニのエサになる皮脂などの汚れがなくなっているため、ダニが住みつきにくい環境にもなります。

羽毛布団は中までしっかり洗浄&乾かすことが難しいため、『1年に1回』は専門業者に委託して布団クリーニングがおすすめ。

枕は『半年に1回』が目安ですが、洗えない素材を使用している場合もあります。
その他の寝具も丸洗いできないものや洗い方が異なりますので、付属する取り扱い表示に従ってお手入れしてください。

取り外せるものを洗う

布団カバーや枕カバー、敷きパッド・ベッドパッド、シーツなどは『週に1回』は外して洗うのがおすすめ。
マットレスの場合は、取り外せる側生地(はじめから付属しているマットレスを覆うカバー)を洗ってください。

余裕があれば、熱湯でつけ置いてから洗うとよりダニを退治しやすくなります。
(※素材によっては傷めてしまう場合がございますので、ご使用の寝具に付属する取り扱い表示に従ってお手入れしてください)

洗った後は高温乾燥+掃除機をかける

湿度が低い晴天であれば、外干しでも。
室内干しの場合は、窓を開けて室内の風通しを良くしてください。

カバーなどを外した敷き布団やマットレス、枕などの寝具にゆっくり掃除機をかけることで、寝具の表面に残ってしまったダニの抜け殻などを除去することもお忘れなく。

寝具を水洗いする時に気をつけること

寝具を洗った後に、ダニが洗濯槽の中で洗い流されずに残ってしまう場合も。
家庭用洗濯機の内部をこまめに乾燥させて、ダニが繁殖しにくい環境を保ちましょう。

洗えない寝具の場合は

必ずカバーや敷きパッド・ベッドパッドをかけて使い、カバーなどをこまめに洗い流して。
カバーを外した寝具にも掃除機をかけることがポイント。

マットレスなら、風通しのいい窓際で壁に立てかけ陰干しをして、両面の湿気を発散。
掛け布団や枕なども湿気がこもらないよう、布団干しになどに掛けて、ダニが繁殖しにくい湿度を保ちましょう。

洗える枕に替える方法も

▼例えばこちら

ベストコンディショニングピロー

ベストコンディショニングピロー
緊張をゆるめる面(リラックスサイド)と、熱がこもりにくく寝返りを促進して脳の疲労やカラダのリカバリーをサポートする面(メンテナンスサイド)を、その日の状態に合わせて使い分けできる枕

ダニを通さない・ダニ防止の寝具を選ぶ

ダニが布団に侵入するのを防ぐ

プロテクト・ア・ベッドの防水防ダニカバーシリーズ

プロテクト・ア・ベッドの防水防ダニカバーシリーズ

ダニを通さない「高密度繊維」でできている寝具カバーやパッド、布団やマットレスなどの生地に防ダニ加工されているものを選ぶのもおすすめ。
その場合もカバーをこまめに水洗い&乾燥、各寝具にゆっくり掃除機をかけてください。

布団水洗いとコインランドリーとの違い

酵素でつけ置き&中までしっかり洗える

弊社、株式会社タナカふとんサービスが承っております「ふとん水洗いクリーニング」は、ふとん専門の水洗い工場に委託しており、コインランドリーと下記2点が違います。

  1. たんぱく質分解酵素で半日放置。分解処理する
  2. 超低速回転でふとんを中まで洗う

布団の生地は高密度なものが多く、水が中に入りにくいため、ふとん専門の水洗いではゆっくり回転させます。
そうすることで、布団の内部まで水が浸透するので、しっかり汚れを落とせます。
衣類洗いが多いコインランドリーでは、中までしっかり洗い流せない場合もあるのが大きな違いです。

寝具のダニ取りアイテムについて

シーツやベッドパッドなどをこまめに洗いながら、一緒に使っていただくことがおすすめ。
ダニの寿命よりもアイテムの効果が早く弱まってしまうと、ダニが出てきてしまう場合も考えられますので、使用期限にはご注意ください。

布団と一緒に寝室もお手入れを

ダニ退治のためには寝室もこまめなお手入れを

ダニ退治のためには寝室もこまめなお手入れを

寝室のお手入れポイント

  • 寝室の床を水拭きしてから、ベッドの下なども掃除機をかける
  • 使用していない間、こまめに換気して乾燥気味にする
  • ベッドメイキングをする時は寝室の窓を開ける
  • 週に1回以上すべての部屋に、化学雑巾やモップなどで乾拭きしてから掃除機をかける

寝室が和室の場合は畳のお手入れも重要

和室はフローリングと比べると、畳が繊維状のためダニの生存率が高いと言われています。
畳はこまめに湿気を発散して、寝具の両面と畳にもゆっくり掃除機をかけて。
ダニは畳・寝具を行き来するので、どちらもメンテナンスすることがとても大切です。

寝室に置くものの注意点

寝室に開放型暖房機器や多くの植物を置かないことがおすすめ

寝室に開放型暖房機器や多くの植物を置かないことがおすすめ

多くの植物や水槽、洗濯物を置かない、開放型暖房機器(※)は、寝室で利用しないことがおすすめ。
(※家の外に排気を放出する装置がない、石油ストーブ・ファンヒーターなどのこと)
石油が燃焼した際の湿気が室内に留まり、カビやダニが好む環境になりやすくなります。
加湿器も、室内の湿度が高くなりすぎないようご注意を。

毎日眠る場所だからこそダニ対策を

寝具を洗うのはなかなか大変な作業ですが、洗い上がった寝具で眠る時はやっぱり気持ちが良い。
ダニ対策は1回だけではなく、定期的にお手入れすることがとても効果的。少しの手間でできること、例えばいつもより丁寧にゆっくり掃除機をかけてみるなど、できることから試してみてください。

<参考文献>
「気管支喘息に対する喘息死の予防や自己管理手法の普及に関する研究」(カビ)及びダニ対策について
主任研究者:大田 健 分担研究者:国立病院機構相模原病院 釣木澤尚実 提供資料

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/150522.pdf

「科学的根拠に基づくシックハウス症候群に関する相談マニュアル(改訂新版)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000124201.html

▼ おすすめ記事
ダニがいると何が困るの? 寝具とダニの関係
羽毛布団のお手入れ方法
じぶんまくらの洗い方~オーダーメイド枕・じぶんまくらの開発者がおすすめする洗濯方法~

筆者プロフィール

木野 いく

2014年寝具会社に就職。約9年間の経験を活かし、現在いい眠り.pressにて、寝具や睡眠の知識にまつわる記事を担当。 趣味は読書、散歩、寝ること。好きなものはチョコレート(長年手の湿疹に悩む…原因はチョコレート説あり)
2014年寝具会社に就職。約9年間の経験を活かし、現在いい眠り.pressにて、寝具や睡眠の知識にまつわる記事を担当。 趣味は読書、散歩、寝ること。好きなものはチョコレート(長年手の湿疹に悩む…原因はチョコレート説あり)

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