みなさん、こんにちは。美容ライターの夏目 円です。睡眠と美容、健康をテーマに取材経験を生かした役に立つコラムをお届けします。今回は、『肌のゴールデンタイムに寝ないと、肌荒れするのか？』について、実体験を踏まえてお話します。

美肌を育てるのは、眠りはじめの90分！

“肌のゴールデンタイム”、もしくは“シンデレラタイム”とも言うが、22時～２時の間が美肌を育てる上で大切と言われてきた。実際、過去にその手の記事を何本か書いたことがある。

そもそもなぜ、22時～２時がよいかというと、美肌サイクルを育てるといわれる『成長ホルモン』が分泌される時間帯と言われてきたから。この成長ホルモンが正常に分泌されていると、肌の新陳代謝＝肌のターンオーバーの機能をスムーズにするので、例えば、肌荒れ、くすみ、毛穴といったトラブルも自力で何とかすることができる。

しかし以前、ある睡眠療法士の方に話を聞いたら、「成長ホルモンは決まった時間帯に分泌されるのではなく、眠りはじめの90分に最も分泌されるんですよ」と教えてくれた。えっっ⁈ つまり肌のゴールデンタイムはそもそも存在しないということ？

今の世の中、22時に寝るというのはなかなか難しい。特に私なんて『締め切り』という厳格なルールのもと仕事をしているので、スケジュールによっては深夜まで原稿を書くこともあるし、逆に３時に起きて仕事をするということもある。

眠る時間帯よりも睡眠の質を高めること

成長ホルモンの分泌を高めるには、眠りはじめの90分が勝負だ。この時間こそが、令和の“美肌のゴールデンタイム”と新しく定義したい。調べてみると、最初の90分は「ノンレム睡眠」といい、深い眠りにつけるそう。この睡眠の質を高めることが美肌に深く関係している。

そこで、私が睡眠の質を高めるために行っている３つの方法を紹介しよう。

その1：区切りのいい本を読む

もう何十年も続いていることだが、ベッドに入ったら本を読むのを習慣にしている。頭を使わない軽いエッセイやトラベル本、明日のモチベーションが上がるような自己啓発本などが好き。おそらく10ページも読まないうちに、うとうとしてくる。活字を追っていると催眠術にかけられたように眠くなるから不思議でしかたない。

長編小説などの続きが楽しみになってしまうもの、ドキドキしてくるサスペンスなどは不向き。５分ぐらいで読み切るショートストーリーが夜におすすめ。

その2：一面だけのルービックキューブ

何がきっかけで始めたのかが思い出せないが、寝る前にたまたま遊んでみたらコレがじつにおもしろかった。一面しかクリアできないけれど、軽い達成感のようなものがあって気持ちよく、私にとっては、睡眠前のルーティンになっている。もう手が勝手に動いてしまうので頭なんてぜんぜん使っていない。本もそうだが、私はどうやら習慣化することで、睡眠の質を上げているらしい。ちなみに私はそう思わないが、あるYouTube動画で、ルービックキューブのカチャカチャ回る音が心地いい睡眠用BGMとなるそうだ。

懐かしいと思って１度試してもらいたいのがルービックキューブ。寝る前の“小さな達成感”は思いのほか、質の高い睡眠につながっている。

その3：ハーブティーを飲む

ノンカフェインのハーブティーを飲むと、眠くなるから不思議だ。なかでもカモミールの効果は絶大で、飲みながらあくびがでるほど。調べてみると、カモミールに含まれるフラボノイドには、良質な睡眠を誘う効果があるらしい。しかも、温かい飲み物なのでからだも温まるので、今の時期はさらにおすすめだ。

ついiPhoneをいじりたくなるが、就寝前はデジタルデトックス。チルな音楽でもかけてリラックスする時間にしよう。

私の場合、この３つを行えばベッドに入って10分～20分以内で眠ることができる。しかも、１度眠ったら夜中に目覚めることはまずない。本当にぐっすり眠れているのか知りたくてApple Watchで睡眠スケジュールを管理してみたら、すばらしいリズムだった。

結論。22時～２時は肌のゴールデンタイムではない。
美肌を育てるには、眠りはじめの90分が勝負だ。

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