睡眠と子育て
授乳後の「ゲップ」が出せず吐き戻し…窒息の原因にも!ゲップが出やすい方法と良く眠れる絶妙な枕とは? Vol.4
赤ちゃんの授乳後につきもののゲップ。まだゲップを自分で出せない赤ちゃんは、背中をトントンと優しく叩いてあげることで、ゲップと共に授乳時にたまった空気が出ますね。
ゲップをしないと、少し時間が経ってからミルクと一緒に空気が出てしまい、それを「吐き戻し」と言います。
大人がゲップを出してあげるのは、慣れるまでなかなかむずかしく、いくら背中をトントンしたりさすったりしてもゲップがでない赤ちゃんもいます。慣れてくると、赤ちゃんの背中の、どのあたりをさすると良いのか、また、ゲップが出やすい抱き方など、コツもわかってくるはず!
それでも、忙しいパパやママは、ゲップがなかなか出ないと諦めて寝かせたり抱っこしたりするでしょう。抱っこであれば、吐いたことが見えるのですぐに対処できますが、寝かせておいたときに吐き戻しをした場合、窒息してしまう事故も多いのだとか‥‥‥。
ゲップが出やすいコツとは? また、吐き戻しを工夫するために、どんな方法があるかをご紹介しましょう。
Index
ゲップを出しやすくするために、できることは?
赤ちゃんのゲップを出すのはなかなかむずかしいですね。
背中をトントンしたり、さすってみたり、抱き方を変えてみたりと、試行錯誤している方もいるのではないでしょうか。
赤ちゃんのゲップを出すコツとしては、以下のような方法があります。
- 新生児であっても大丈夫。立て抱きにして大人の方の上に赤ちゃんの顔を乗せる。
- 首がぐらぐらしないよう、大人は少し体をそらせ、赤ちゃんの体がもたれるように。
- 赤ちゃんのおなかが少し圧迫されるようにする。
- 赤ちゃんのお尻を支えて抱く。
- 背中をトントンとやさしく叩くか、上下にさする。
このほかにも、赤ちゃんを自分の膝に座らせる方法もありますが、ゲップがもしも出なかった場合であっても心配はいりません。
赤ちゃんは、泣いたりおしっこやうんちなどの排泄をしたり、おならをすることで、おなかの空気を排出することもあります。
機嫌が悪い、元気がないなどいつもと調子が違わなければ、ゲップが出なくてもそのまま寝かせておきましょう。
ゲップを自分で出せるようになるのは、6か月以降と言われています。それまでは、大人が出してあげるようにしましょう。
0歳児の死亡原因トップは「窒息」!安全に寝かせるためには?
厚生労働省の資料によると、子どもの死亡原因について平成28年~令和2年の5年間では窒息、交通事故、不慮の溺水が死因の上位にあがっています。
0歳児では、「窒息」が死因のトップで圧倒的に多く発生していることが、データからも読み取れます。窒息は、ベッドや布団などで寝かせているときがほとんどで、吐き戻し、よだれかけや布団が顔にかかる、うつぶせ寝などが原因です。
平成28年から令和2年までの間に、不慮の事故で亡くなった0歳児、約350名のうち80%が窒息による死亡です。そのうち、家庭内で起きた事故が90%以上にものぼります。
窒息事故については、家庭のベビーベッド内での窒息が127件発生しています。
そのうちの118件(93%)が0歳児の事故であり、ミルク等胃内容物や食物、風船等その他の物を”誤えん”したことによる 窒息による死亡が多くを占めました。
子どもが自宅のベビーベッドでパパやママが気づかないうちに窒息を起こし、死亡してしまう……。こんなことがあってはなりません。
自宅で赤ちゃんを寝かせる際に、注意しておきたいことを再度確認しておきましょう。
赤ちゃんを安全に眠らせてあげる環境を整えよう
すでにご存知のパパやママがほとんどですが、赤ちゃんが眠るときどのようなことに注意した方が良いのか、確認しておきましょう。
- うつぶせ寝をさせない、うつぶせ寝の癖をつけない(SIDS・乳幼児突然死症候群を防ぐ)
- ソファなど囲いのないもので寝かせない(寝返りしない時期でも赤ちゃんは動き転落する)
- よだれかけや、ガーゼ、タオル、ビニールなどを、顔の周辺に置かない(窒息防止)
- 柔らかなお人形やぬいぐるみを周辺に置かない(窒息防止)
- ベビー布団やタオルを掛けるときは胸の下くらいまでにし軽いものを使用(顔にかかり窒息しないため)
- 敷布団や枕は固めのものにする。
- 周囲の隙間やベッド柵と敷布団・マットレスの隙間をなくす(挟まって窒息する恐れがある)
さらに、吐き戻しがしにくい傾斜の付いた枕を使用することで、更に安全が確保できるでしょう。
赤ちゃんを寝かせるときは、枕の下にバスタオルなどを入れてすこし傾斜をつけてあげたり、写真のような傾斜の付いた枕を使うことで、赤ちゃんも楽に眠れることでしょう。
安全・快適な眠りを赤ちゃんに提供しよう
ゲップを出すことに苦労しているパパやママへ、ゲップの出し方や、赤ちゃんが安全に眠る環境について、基本的なことをおさらいしました。
ゲップが出なくてもそれほど気にすることはありません。吐いてしまったときは、清潔にしてあげれば良いのです。
眠る環境については、しっかり安全に留意し、事故につながることが無いように確認しておきたいですね。
吐き戻しについても、できる限り対策をして、赤ちゃんが快適に眠れるよう、また、パパやママが安心して過ごせるようにしておきましょう。
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筆者プロフィール
炭本 まみ