睡眠と子育て
子どもが眠る時間に布団の中でこっそりゲーム!大切な親の関わりと声かけ
子どものゲームやスマホの使用は、黙っていると何時間も休みなく使ってしまいます。目の届く居間や食卓なら、声を掛けたり休ませたりできますが、少し年齢が進むと自分の部屋へ持ち込んで楽しむようになりますね。
また、夜遅くまで布団にもぐりこんだり、眠る時間を過ぎていてもゲームやスマホをこっそりやっていたというお子さんがいるかもしれません。
ゲームやスマホは大人でも時間を忘れてしまうもの。けれど子どもが睡眠時間を減らしても夢中になってしまうのは、心にも体にも良くありません。
子どもがゲームやスマホを少しでも長く楽しみたいと思う気持ちもわかりますが、そんなとき保護者はどのように対応したらよいのでしょうか。
対応の仕方をお話します。
Index
子どもはどんな環境で眠っていますか?
お子さんの年齢が大きく、すでに自分の部屋で一人で眠っている場合と、保護者と一緒の寝室だけれど先に寝かしつけをして保護者はあとから眠る場合があるでしょう。
自室で寝かしつけなどせず一人で眠る場合は、年長さんから小学校低学年以上のお子さんですから、自室へ行ってもすぐにベッドに入らずに、本を読むなど何かしてから眠っているかもしれませんね。
保護者と一緒の寝室の場合は、保護者が眠るまで見守ったり寝かしつけたりしているでしょう。
年齢に合った適切な睡眠時間を取ることで翌日の体調や気分、集中力や食欲が変わってきます。眠る部屋は、なるべく整頓し眠りに集中しやすい環境にしてあげましょう。
ゲームやスマートフォンを隠れてする子どもの気持ち
ゲームやスマートフォンは、大人も子どもも時間を忘れて楽しみ、情報を得ることができるツール。また、絵本や小説のように「おしまい」がないため、いくらでも続けられますね。
子どもも大人もよほど自制をしないと、区切りをつけて見ることを止め、眠るという意識になりにくいものです。
しかし子どもの自制心というものは、意識をして育てることで4歳ごろから育まれ、一度自制をする習慣が付けば大人になるまで自制を意識することが持続すると言われています。
子どもの自制心を育てるのは「ルール」を守る忍耐力
子どもはルールや約束事があっても、愚図ったり怒ったりし、一見理解できないように見えるため、今日だけだよ・明日からは約束守ろうねと、特別感を示し許してしまうことが少なくないでしょう。
けれど、子どもは3歳後半から4歳くらいになるとルールや約束事を理解し、守ろうとする力が育っていきます。
ルールを守ることで、翌日も気持ちよくゲームやスマホの閲覧を許してもらえる、時間を確保してもらえるということを理解するのです。
一時的な願望を我慢する忍耐力がつけば、ルールや約束を正直に守る自制心が育ちます。
約束を破ったときはどうするのか、どうなるのかも子どもに話しておきましょう。
例えば、時間を守らなかったときは、3日間使用禁止にする、自室には持っていかせないなどです。
ルールを決める際に、約束を守れなかったらどうするかということも事前に伝えておきましょう。
見つけたときに怒る・怒鳴る・無理に取り上げるのはやめよう
ルールや約束を守らず、使用している場面を見つけたときは、怒鳴ったり怒ったりはしないようにしましょう。
保護者が怒るからやってはいけないんだ、という思考になってしまい、お布団にもぐって隠れてゲームをしたり、トイレにこもってスマホをさわっているなどという行動が出てくるようになります。
見守る保護者も、使用する子どもも、決めたルールのもと平等な態度でなくてはなりません。
「寝る時間は使わない約束だよ。」「もうやめて寝なさい。」と一度は注意し取り上げることはしないようにしましょう。
再度確認した際に、まだ続けているようだったら「約束だから今夜は預かるね。」と、淡々と伝えて預かります。
泣いたり怒ったりしても、ルールなのでその日だけ特別に……。ということはしないようにしましょう。
毅然とした態度は保護者も胸が痛むかもしれませんが、子どもの心の成長と大切な睡眠時間のためなのです。
眠るときのゲームやスマホの扱いについて子どもと話し合おう
このようにルールを決めて子どもと接することは自制心や忍耐力、社会性の成長にとってとても大切なことです。
何より良質な睡眠を確保することが、子どもの健全な心と体を育てることにつながります。
ただ、保護者が勝手にルールや約束を決めつけるのではなく、子どもと相談しながら決めることで、なるべく子どもが納得できるようにしたいですね。
年齢が小さければ、紙にルールを書いて壁に貼ることで思い返したり、自分からルールを守ろうとします。
初めは慣れるまで怒ったり泣いたりするかもしれませんが、保護者が一貫した態度で接することで必ず子どもは変わってきます。
小さな家庭という社会の中でルールを守ることは、園生活や学校生活という社会でも自制心や忍耐力が役に立つことでしょう。
睡眠時間を確保することも、子どもが自ら意識するようになっていきますよ。
お困りのご家庭は、ぜひ実践してみてください。
筆者プロフィール
炭本 まみ