睡眠と子育て

中学生の夏休みはどんなことに注意が必要?健康で元気な体を作る生活習慣とは

1か月以上にわたる長い夏休み。中学生の子どもはどのように過ごしているのでしょうか。
中学生になると、反抗期があり保護者の言うことを聞かなかったり、そもそも会話をしたがらない子どももいます。

多感な中学生の時期に、保護者が夏休みの生活管理をすることはとてもむずかしいことでしょう。

ですが、成長期の中学生にとって大切なことは心も体も健康を保ち、全力で学校生活を過ごすことです。

夏休み明けは、体調不良や気力の低下、体のだるさや理由のわからないもやもやとした気持ちに悩まされる中学生が増えています。
それは夏休みの過ごし方による体内時計や生活時間の変化のためと言われています。

夏休みもできるだけ学校での生活時間と同じように過ごすことが、新学期を順調にスタートできる一番のポイントでしょう。

中学生の夏休みの実態と、家族ができるフォローやポイントをご紹介します。

中学生の夏休みってどんな感じ?

中学生の夏休みの過ごし方の実態は、どうなっているのでしょうか。

学習塾である「明光義塾」がリサーチした、中学生の保護者に対するアンケートでは、ほぼ半数以上が生活リズムの乱れや、長時間に渡るゲームやスマートフォン、学習時間の短さについて心配であると回答があります。
また、約半数の保護者が、わが子の夏休みの過ごし方についてストレスを感じています。

出典:中学生の夏休みの過ごし方徹底調査!保護者1000名へのアンケートで明らかになった実態と気を付けるべきことについて/明光プラス

実情と改善のポイントを順にお話しましょう。

部活で練習や大会に勤しむ

夏休みは公式戦や練習試合などがあり、地方への遠征や練習合宿のある場合があります。
また、普段の学校生活後の練習ではできない深い練習や、ピンポイントな練習など、活動や練習自体に深みを増すことがあるでしょう。

練習時間は普段よりも長くなり、大会が間近な場合は一日の中で2部制で行われる場合もあります。
部活動は3年生の夏休み前までで引退することが多いので、思い切り打ち込ませてあげたいですね。

塾や通信講座で学習管理しながら勉強に取り組む

学校から渡される宿題のほかに、学習塾や通信講座に取り組み、振り返り学習や苦手克服を徹底することもあるでしょう。
自主的な家庭学習は、家族のフォローだけではむずかしいものがあります。
夏休みは誰もがゆっくりと過ごしたいもの。
だからこそ毎日積み重ねられる学習管理を塾や通信講座などで補うことも大切でしょう。

友達と過ごす・出かける

お祭りやイベントなどに友達と出かけたり、ショッピングモールで買物を楽しんだり、ゲームセンターやカラオケに出かけることもあるでしょう。
行先と帰宅時間、誰と出かけるのかをしっかり確認し、約束をして送り出しましょう。
これも夏休みだからこそできる経験ですね。
小学生とは違う少し大人になった気分で楽しめるでしょう。

ただ、頻繁になったり毎日のように出かけるのはどうなのでしょうか。
家族でルールをよく相談しておきましょう。

夜更かし・朝寝坊をし、だらだらと自宅で過ごす

自室へスマートフォンやゲーム機を持ち込んでOKのご家庭であれば、眠る時間を過ぎても夜中まで動画閲覧やゲームをしている子どももいるでしょう。
朝はお昼近くまで眠り、お昼を食べたらまたゲームやスマホで遊び、夕飯を食べたら自室へと向かう日々かもしれません。

たまには良いかもしれませんが、せっかくの夏休みにこのような毎日だともったいないですね。また、体にも良くありません。

むずかしい年頃の中学生に、健康に良く新学期も元気にスタートを切れる生活方法や、有意義な夏休みの過ごし方を提案してみましょう。

中学生の夏休みは管理がむずかしい!保護者のできることは?

夏休みになったからといって急にコミュニケーションを取ろうとしても、普段話をしない親子であればむずかしいものがあります。普段からとりとめのない会話であっても何か話しをし、コミュニケーションが希薄にならないように気を付けましょう。

では、中学生の夏休みに保護者ができる、いくつかのポイントをお話しましょう。

夏休みのルールを子どもと話し合って決める

小学生のときのように、一日のタイムテーブルを作成する学校がほとんどでしょう。ですが、なかなかその通りに行かないのは保護者も経験していることですね。

ただ、夏休みだからといって遅寝・遅起きは、体内時計をくるわせてしまい疲れやすい心と体になったまま新学期を迎えることになります。

そこで「朝は学校生活と同じ時間に必ず起きる・寝る・朝ごはんを食べる」という3つだけは徹底してみましょう。
朝起きられない場合は、保護者が起こします。目覚まし時計を使うなど子どもにも努力をさせるといいですね。

生活リズムは一度崩れると取り戻すのが大変です。新学期の体調不良や学習不振の原因になります。なぜ生活リズムを崩さないことが大切なのか、子どもとよく会話をし一緒にルールを決めておきましょう。

積極的に話しかけたり買物や手伝いに誘う

保護者には1か月以上の長期休暇は無いでしょうから、仕事が変わらずあるでしょう。母親が主婦の場合は尚のこと、中学生が自宅にいることでストレスを抱えると言われています。

保護者も疲れていて大変なのは承知ですが、ぜひとも保護者から積極的に話しかけるように努めましょう。子どもの好きな音楽やアイドルについて興味を持って聞いたり、今一番欲しいものは何か、行ってみたい国はどこか、やってみたい仕事は何かなど、少しずつ将来の話もできると尚のこと良いですね。

面と向かって話すのがむずかしければ、買物に誘ったりちょっと手伝いをお願いしたりする中で会話を持つことができるでしょう。

保護者がわが子に関心を寄せている、ということが伝わると、そっけない返事をしていても子どもはうれしいものなのです。中学生になっても大切に育ててもらっていることが伝わります。

学習は、結果ではなく過程を認める

中学生の夏休みの平均的な学習時間は、1時間から2時間と言われています。その日の宿題をする程度の学習時間になるのでしょうか。それに対し、保護者は1日2時間から3時間学習をしてほしいという希望があるようです。

自宅で計画を立て、自己管理しながら学習を進めるのがむずかしい子どもには、塾や夏期講習、通信教育などで学習管理をしてもらうのが良いでしょう。

実際に中学生で部活動や課外活動が特にない子どもは、学習塾や通信教育を受けている子どもが多いようです。

費用がかかることですが、規則正しい生活になり学力の保持や向上が望めます。検討してみてはいかがでしょうか。

眠る際のスマートフォンやゲーム機器は保護者が管理する

中学生になると、反抗期の真っ最中の子どももいるでしょう。
スマートフォンやゲーム機などの管理を親がすることに対し、激しく反抗する子どもがいるかもしれません。

だからといって自室へ持ち込むと、眠る時間を削っても友達とのSNSやゲームをしてしまうでしょう。子どもですから特に自制ができず、また、友達付き合いもあるため返信をしなかったり参加しないことが友達関係の不安につながるからと考えられます。

ですが、中学生の場合はやはりまだ親が管理すべきではないでしょうか。
例えば眠る時間より1時間前からの1時間だけは、自室へ持ちこんでも良いが、眠る時間になったら保護者に渡すようにするなど、話し合いを重ねながら親子で納得できる方法を考えてみましょう。

その際は、寝不足や遅くまで起きていることが体にどのような影響を与えるかも伝えながら話しましょう。

子どもと一緒に実践!心と体の健康を保つポイントは?

子どもの生活リズムを整えることは、将来の体づくりや生活習慣、物事への取り組み方などにも関わる大切なことです。
親子でできる夏休みの習慣を考えてみましょう。

早寝・早起き・朝ごはん

夏休みの生活リズムを整えることは、新学期の体の不調を起こさせないほか、学習意欲・集中力にもつながる大切なことです。
できるだけ学校があるときと同じような生活リズムをおくり、体内時計を狂わせないようにしましょう。

そのために必要なことは、どんなに夜更かしをしていても朝は決まった時間(登校日と同じ時間)に起きることです。

カーテンを開け、朝日を浴び、朝食を食べることで体は目覚めます。
涼しい午前中のうちに、宿題や家庭学習を済ませれば午後はゆっくりと過ごせるでしょう。

決まった時間に食事を摂る

朝食はもちろんですが、お昼や夕食もできるだけ決まった時間に食べられるよう用意してあげましょう。

仕事のある保護者は、お昼も用意してあげられると良いですね。食事は忙しい中手作りをするのは大変なことです。手作りでなくとも買ったものでも良いので、用意してあげましょう。

普段できないことにトライさせる

夏休みだからこそ挑戦できる体験がたくさんあります。生活リズムが崩れがちになる中学生だからこそ、そして中学生だからこそできることに挑戦させてあげましょう。

  • 一人旅
  • 祖父母宅へ泊る
  • 友達とお泊り会をする
  • 家族旅行をする
  • キャンプやアウトドアを楽しむ

このような体験を通して、感じること・考えることがたくさんあるでしょう。
また、祖父母宅などへ行くと生活リズムが整うと仰る保護者も少なくありません。
できることでよいので、少し刺激をあげましょう。

塾や夏期講習などへ通い思い切り勉強に打ち込ませる

宿題以外の家庭学習を自主的にするのは、自分を統制する力や、勉強が好きという子どもならともかく、そうでなければむずかしいことです。

夏休みは、夏期講習や塾へ通わせて生活リズムを整えることと、学習を継続することを期待して通わせる保護者が多く見られます。

また、通信講座やオンライン塾など、決まった時間・期日で自己学習を進めるご家庭もあるでしょう。

中学校の学習は毎日の予習・復習が必須です。1学期に取り戻せないでいる勉強の振り返りや、応用問題の解き方、2学期の予習など、さまざまな学習に向き合い、すっきりとした自信を抱き2学期に臨めば、心も体も元気に過ごせるでしょう。

保護者も規則正しい生活を心がける

子どもだけではなく大人も「寝だめ」や、休日前の「夜更かし」は体内時計が狂い、余計に疲れを溜めると言われています。

お休みの日はゆっくり起きたり、ゴロゴロすることを楽しみにしている保護者が多いでしょう。けれど、平日と同じように起き、体を動かすことが月曜日の重い体と憂鬱な気分を味合わなくて済むようです。

子どもと一緒に休日も規則正しい生活を心がけましょう。

中学生の夏休みは睡眠を中心とした生活リズムが大切

中学生の夏休みに保護者が注意したいポイントと、健康で元気な2学期を迎えるコツについてご紹介しました。
夜更かしや遅くまで起きていたい年頃の中学生ですが、生活リズムを整えることが健康的な心と体の成長には欠かせません。
一方的に決めつけ守らせるのではなく、話し合いや相談をしながら生活リズムを保っていきたいですね。

筆者プロフィール

炭本 まみ

北海道生まれ北海道育ち。保育士として10年勤務し、今は高校生と中学生を育てるママ。保育士資格・幼稚園教諭免許・発達障害コミュニケーション指導者資格を保有。アウトドア記事や旅行記事、保育士や保護者向けのコラムを執筆中。未だに子育てに行き詰ることはあるものの、子育て記事を執筆しながら、自分自身の子育ても振り返る日々。趣味はキャンプと旅行とカメラ。
北海道生まれ北海道育ち。保育士として10年勤務し、今は高校生と中学生を育てるママ。保育士資格・幼稚園教諭免許・発達障害コミュニケーション指導者資格を保有。アウトドア記事や旅行記事、保育士や保護者向けのコラムを執筆中。未だに子育てに行き詰ることはあるものの、子育て記事を執筆しながら、自分自身の子育ても振り返る日々。趣味はキャンプと旅行とカメラ。

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