睡眠と子育て

子どもっていつから一人で眠る?寝かせる?何時間寝るのが良いの?子どもの睡眠あれこれ Vol.11

子どもは少しずつ成長し自立していくもの。その自立のひとつに眠る際、ひとりで眠れるようになることがあります。

自分の部屋や寝室で一人で眠ることになるのはだいたいいつ頃からなのでしょうか。保護者はどのように一人で眠れるように働きかけたらよいのでしょうか。さらに、子どもの理想的な睡眠時間や就寝時間の平均ってどのくらいなのでしょうか。

子どもが保育園や幼稚園を卒園し、小学校へ上がるころを目安にした「子どもの睡眠」の様々な疑問を一緒にひも解いてみましょう。

一人寝へ慣れていくために保護者ができること

現在、子どもを寝かせるときはどのようにしていますか?きっとパパやママがお布団に一緒に入り、お話をしたり体に触れながら寝かせていることが多いでしょう。

もうそろそろ一人で眠れるかな? 一人で眠ってほしいなと思ったら、急に一人で寝かせると子どもは不安になってしまいます。段階を踏んで少しずつ一人で眠ることに慣れさせましょう。

  • パパやママがお布団に入らず、腰掛けたり横に座って寝かせる
  • 「先にベッドのお部屋に行ってて(先にお布団に入っていてね)」と言ってパパやママはちょっと遅れて寝室へ行く
  • 絵本を1冊~2冊読んだらおやすみなさいね、ママお仕事があるからね、と読み終えたら一人にさせる
  • 一人で眠っても寂しくないように、枕や毛布、ぬいぐるみなどお気に入りの寝具を揃えてあげる
  • 「もうすぐ年長さんだものね」「小学校1年生になるんだものね」と成長を意識させる言葉をかける(ストレスやプレッシャーにならない程度に)
  • 日常会話や日中のスキンシップを意識して増やす(会話するときは手を握る・肩を抱くなど)
  • 一人で眠れた朝は、「一人で眠れたね!」と認める言葉を欠かさない
  • パパやママも寂しくても少し子どもと距離を持つことを意識する(眠るときのみ)

ほかにもたくさんありますが、大まかには以上のようなことが、一人寝を少しずつできるように背中を押してあげられることになります。

一人寝のメリット・デメリット

ところで、子どもの一人寝にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。

一人寝のメリット

  • ゆっくり体を伸ばして眠れるようになる
  • 保護者の寝返りなどの動きの影響で眠りが浅くならず、ぐっすり眠れるようになる
  • 保護者の子どものことを気にせず、ゆっくりと眠れるようになる
  • 寝かしつけの時間を家事や自分のために使えるようになる
  • 子どもの心の自立にもつながる

親子共にメリットは大きく、子どもも自立できたことが自信につながります。
保護者も眠る前に自分の時間を持てるので、気持ちも穏やかになったり疲れが軽減されるでしょう。

一人寝のデメリット

  • 日中の活動量が少ないとなかなか寝付かない
  • 普段保護者とのコミュニケーションが少ないと、一緒に眠りたがることが続く
  • 慣れてくるとゲーム機やパソコンを布団の中に持ち込み、こっそり遊んでしまう
  • 子どもの体調の変化に気づきにくい(発熱・嘔吐など)

成長と共に子どもが自分から眠れるよう、前項目でご提案したように少しずつ一人で眠ることに慣れさせていきましょう。子どもにプレッシャーをかけず、一緒に眠ってほしがるようなら寄り添ってあげましょう。

行きつ戻りつする子どもをしっかり受け止めて

一人で眠るメリットはたくさんあり、できれば保護者も一人で眠ってほしいと感じている方が多いかもしれません。

子どもが一人で眠れるように練習するのは4歳くらいからと言われています。4歳は十分自立し、大人とのかかわりも上手になる年齢。ですがまだまだ保護者が恋しくなることも多いものです。小学校低学年くらいまでは、その日の子どもの体調や精神状態によって保護者を求めたり、いつまでも寝ないでおしゃべりをせがんだり、また、一緒に眠りたがることがあるでしょう。かと思えば、一人ですんなり眠れる日もあります。

子どもは保護者の腕の中へ行きつ戻りつしながら成長していくものです。子どもの気持ちに合わせて、関わりましょう。

小学生の理想的な睡眠時間・就寝時間とは?

一人で眠ることに慣れてくる小学生の頃は、何時ごろ眠り、睡眠時間はどのくらいとれば良いのでしょうか。

睡眠は体の中の細胞や、免疫力の向上、成長ホルモンの分泌などの効果のほか、記憶の整理や記憶の定着、精神の安定、ホルモンバランスの調整など、様々な効果があります。子どもの体力や、習い事、保護者の勤務時間や夕食の時間など、子ども自身や家庭の事情で変わってきますが、小学校低学年の頃であれば1日10時間は睡眠できるのが理想でしょう。睡眠時間が不足することで、集中力や学力の低下、肥満や成長不良などを引き起こすと言われています。

子どもの睡眠時間を確保するために、生活リズムを見直し、子どもに負担をかけない・無理のない時間配分を考えていきたいですね。眠る直前までテレビやゲームを見たりしない、1時間くらい前から徐々に眠る準備をし、「早く寝なさい」と保護者が言わなくても良いようにしましょう。

まとめ

子どもが一人で寝始めるのはいつ頃が良いのか、その目安や一人寝へ移行するコツ、小学生の睡眠について、ご紹介しました。

子どもの成長はうれしいものです。ですが、時には甘えたりすることもあるでしょう。どうか疎ましがったり「もうお兄ちゃん・お姉ちゃんでしょう」などと言わず、しっかり受け止めてあげてください。そうすることで子どもの心が安心し、さらに自立を促すものなのです。

筆者プロフィール

炭本 まみ

北海道生まれ北海道育ち。保育士として10年勤務し、今は高校生と中学生を育てるママ。保育士資格・幼稚園教諭免許・発達障害コミュニケーション指導者資格を保有。アウトドア記事や旅行記事、保育士や保護者向けのコラムを執筆中。未だに子育てに行き詰ることはあるものの、子育て記事を執筆しながら、自分自身の子育ても振り返る日々。趣味はキャンプと旅行とカメラ。
北海道生まれ北海道育ち。保育士として10年勤務し、今は高校生と中学生を育てるママ。保育士資格・幼稚園教諭免許・発達障害コミュニケーション指導者資格を保有。アウトドア記事や旅行記事、保育士や保護者向けのコラムを執筆中。未だに子育てに行き詰ることはあるものの、子育て記事を執筆しながら、自分自身の子育ても振り返る日々。趣味はキャンプと旅行とカメラ。

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