睡眠と子育て
小学生にも読み聞かせが有効!脳の刺激と親子の癒しをくれる児童書5選
小学2年生くらいになると一人で眠りにつくことができる頃。
寝室に子どもを一人で向かわせて、一人で寝かせることが多くのご家庭の日常でしょう。
ですが、まだまだ親子の時間を大切にしたい時期でもありますね。
忙しいママ・パパに、日頃なかなか話せない学校のこと、友達関係の悩みなど眠る前のゆったりした時間を作ることで、子どもの本音を聞くことができるかもしれません。
そこで活用したいのが、絵本。
もう小さな子どもの読むような絵本の読み聞かせは年齢や成長発達には合わないかもしれませんが、児童書はいかがでしょうか。
児童書とは、ほぼ挿絵やイラストのない本で、大人の読む小説の子ども用のようなものです。
一晩で読み終えてしまう簡単なあらすじのものから、何日かに分けて読むような長く少し複雑な本まで様々。年齢や興味に合わせて選んであげましょう。
一緒に本を読んで楽しむのもきっとあとわずか。小学校低学年から中学年の頃に読んであげたい本や、その効果をご紹介します。
Index
自分で本が読めても保護者が読むことが脳の刺激になる
小学生になると少しずつ自分一人で読書を楽しめるようになりますね。
なのに、あえて保護者が読んであげるメリットとはどんなことでしょうか。
それは、保護者の声を通して聞く物語は、子どもの耳に心地よく、あらすじが入ってきやすくなることがあげられます。
自分で読むと、文字を追うことに精一杯になり、あらすじがはっきりと頭に入ってくるのはよっぽど読書になれていなければむずかしいもの。
読みながらストーリーを追っていけるのは中学年から(4年生ごろ)でしょう。
大好きな保護者の声を通して児童書を読んでもらうことで、あらすじがよく理解できると同時に、自分のために時間を割いてくれているという保護者に対する信頼感や自己肯定感へとつながります。
目で見て・耳で聞く・文字を見るということが同時に行われる読み聞かせは、脳に刺激が伝わり、今後様々な知識を積み上げていく土台となります。
子どもの話を聞くことは、保護者にとっても大切な時間
子どもにとって大切にしたい様々なメリットがあることをお話しましたが、本の読み聞かせの時間は保護者にとっても大切な時間になります。
子どもが生まれたときのことや小さな頃の話をしたり、子どもの学校の話を聞いたりする時間も生まれるでしょう。眠る前はリラックスしているので、保護者に伝え忘れていたことを思い出したり、学校で楽しかったこと・辛かったこと・困っていることなどを話すきっかけの時間にもなります。
保護者は普段聞けない子どもの本音や困っていることをゆっくり聞き出すことができ、小学生になっても絵本を読む時間を通して、多くの会話ができること、また、将来はとても大切な思い出になることでしょう。
このように、眠る前の絵本の読み聞かせは、子どもだけではなく保護者にとっても多くのメリットがあるのです。
ママ・パパが読んであげたい!おすすめの児童書・5選
基本的には子どもが学校の図書室で借りてきた本など、子どもの興味のある本を読んであげることが大切です。
ですが、特に本に関心がなかったり、本が手元にない場合、参考にしていただきたい楽しい児童書を5冊、ご紹介します。
1.先生、しゅくだいわすれました
ある朝、宿題を忘れてしまったゆうすけくん。 このままだと、先生に「追加の宿題」をさせられる! とっさに、おなかが痛くて宿題ができなかったとウソをつきますが、どんどんウソにウソを重ねることになり、結局はバレてしまいます。
けれど、それをきっかけに先生と子どもたちとの楽しいやりとりがスタート!
読んでもらう子どもも物語の中に入り込み、登場人物の一員となって楽しめる本です。
2.ノンちゃん雲に乗る
小学校二年生のノンちゃんが目をさますと、お母さんがお兄ちゃんをつれて出かけてしまった後。大泣きして神社の境内にある大きなモミジの木に登ったノンちゃんは、池に落ちたと思ったら空に落ち、雲に乗ったおじいさんに拾われ、気づいたら雲の上にのっていました。
8歳のノンちゃんが気づく様々なことに、読者も一緒に考えさせられる、ステキなお話です。
3.セロ弾きのゴーシュ
町の活動写真館でセロを弾く係のゴーシュは、練習してもセロをうまく弾けません。突然現れた動物たちの助けをかりて、ゴーシュはセロの練習に没頭します。たった10日間の毎日の練習によって、格段に腕をあげたゴーシュの成長はすさまじいものでした。
動物とのやりとりや、根底にある愛情、頑張りぬく力、成長する喜びなど、小さな子どもに培ってほしい生きる力を楽しく優しい言葉で語る物語です。
4.チョコレート戦争
町いちばんの洋菓子屋さん、金泉堂。光一と明が学校の帰り道に金泉堂に立ち寄った時のこと。2人がショーウインドーに飾ってあるチョコレートのお城をのぞいていると、いきなり目の前のガラスが割れて、出てきたお店の人に犯人扱いされてしまうのです。くやしくて気がおさまらない光一は、金泉堂の大事な看板であるチョコレートのお城を盗む計画を立てます。
子どもたちの名誉をかけた戦いに、きっと子どもはひきつけられ、最後は爽快感ですっきりすることでしょう。
5.ふたりはともだち
仲良しのかえる、がまくんとかえるくん。ふたりの間で繰り広げられるのは、濃くて、可笑しくて、ちょっぴり切ない……様々な愛すべきエピソード。
読んであげる大人もほっこり、読んでもらう子どももやさしい気持ちになるお話です。
小学校の国語の教科書にも取り上げられた、有名な作品です。
眠る前の保護者と一緒に過ごす時間を大切にしよう
小学生になれば、寝かしつけをしなくなり一人で眠るようになりますね。本も自分で読めるようになることでしょう。
ですが、忙しい毎日や夕方から寝るまでの慌ただしい時間は、つい子どもを急かしたり宿題や習い事などに追われて、親子の会話が減っているのが現状です。
眠る前に本を一緒に読む時間を通し、親子の時間を作ってみませんか。
筆者プロフィール
炭本 まみ