睡眠と子育て

赤ちゃんや子どもに湯たんぽやカイロを使ってもいいの?暖かく眠る方法をご紹介 Vol.5

連日寒い日が続く冬。暖房をつけていても子どもはお布団を蹴ったり、はねのけたりして、冷えるのが心配ですね。

そんなとき、湯たんぽやカイロをお布団に入れてあげると暖か。けれど低温やけどの心配もあるでしょう。

赤ちゃんや小さな子どもに使っても良いのでしょうか。どのような使い方をしたら安全なのでしょうか。そのほかに、暖かさを保つ方法はあるのでしょうか。

お子さんを暖かな眠りに導く、安全な方法をご紹介します。

子どもが眠るときの保温と注意点とは?

寒い夜にいつもの寝具だけでは心配なとき、子どもにも安全な暖の取り方に、どんな方法があるでしょうか。
使えるものと、使うときの注意点をおさらいしておきましょう。

①湯たんぽを入れる

湯たんぽは、お湯を入れて使用するもので昔ながらの保温用具。じんわりとあたためることができますね。

最近は充電をすることで蓄熱し一定温度までしか上がらない安全なものや、電子レンジであたためて使用するものなど、さまざまなタイプが販売されています。

赤ちゃんに使用する場合は、お湯を入れるタイプのものであればしっかりとフタを閉め、お湯の漏れがないか確認しましょう。また、タオルでくるんでもほどけてしまい湯たんぽが直接肌に触れてしまうと危険なので、柔らかなカバーや専用の袋を使うようにしましょう。

湯たんぽも、また、充電蓄熱式のタイプであっても、低温火傷を防ぐために、赤ちゃんをお布団に寝かせる前に入れておいて、お布団自体を温めるか、お布団に湯たんぽを入れたまま寝かせる場合は、足元に置き、体に触れないように離しましょう。

②カイロで布団を温める

袋から出すと自然と温まるカイロ。極寒の際に使用する大変高温になるタイプや、40度までしか上がらない低温のタイプ、おなかや足の裏、首に貼り付けるタイプまで、ニーズに応えた様々な商品が販売されるようになりました。

ですが、赤ちゃんや小さな子どもが眠るときにカイロを使うのは、低温火傷の危険性が高いのでおすすめはできません。
カイロは体温によって思わぬほど高温になることがあります。

眠っている赤ちゃんは子どもは、熱いからといって自分の判断で体から離したり、親に知らせることはできません。

そのため、どうしても使う場合は眠る前にお布団に入れておき、お布団を温める目的なら良いでしょう。寝かせる時は忘れずにカイロを回収しましょう。

③スリーパーやベストを着せる

普段眠るときに赤ちゃんや子どもが来ている肌着やパジャマの上に着る暖かな防寒着を「スリーパー」と言います。

フリース素材やボア素材、中綿入りやガーゼ素材など、様々な素材であり、ベストのようなデザインになっているので、お布団をはねのけても体が冷えることを防ぎます。

着丈は、腰ぐらいまでのものから足を隠すくらいものまで、また、前開き、肩で留める。サイドで留めるなど、ボタンの位置も様々です。

選び方の注意点としては、なるべく体のサイズに合ったものを選びましょう。大きすぎると動きにくく、小さすぎると窮屈です。肩幅や身幅に合ったものにしましょう。

④電気毛布や布団乾燥機で布団を温める

こちらもカイロと同じく、赤ちゃんや子どもが眠るまでの間に布団を温めるために使うのは良いでしょう。

特に電気毛布のスイッチを一晩中入れておくと、暑すぎて乾燥したり脱水を起こすことも。
また、赤ちゃんや子どもは大人よりもずっと皮膚が薄いので、電気毛布であっても低温火傷の危険性があります。

電気毛布で布団を温めた後は、忘れずにスイッチを切り、寝かせましょう。

⑤眠る部屋全体を、ストーブなどで温めておく

赤ちゃんやお子さんが眠る部屋は、パパやママと同じ部屋かもしれませんし、少し大きくなったら子ども部屋になるのかもしれません。

冬は、人のいない部屋は暖房が付いていても少し冷えているので、暖房のほかにサブ暖房のような役割で、安全なものを置いて温めるという方法もあります。

例えばミニサイズのパネルヒーターや、温風のでるファンヒーターなど、危険の少ない暖房を事前に付けて温めておくという方法も良いでしょう。

眠るときは乾燥してしまったり、部屋が暑すぎて寝苦しくなることもあるので、必ず消して眠りましょう。

⑥軽く暖かな寝具を使う

シーツだとヒンヤリしてしまうので、冬用の暖かなフリース素材などのシーツや式パッドを敷きましょう。これなら暖かく眠れそうですね。
毛足の長いタイプは、窒息の原因にもつながるので毛足が短くふわふわしていないものを選びましょう。

また、掛け布団や毛布は軽く、暖かなものを選びましょう。いちばんベストなのはベビー布団です。大人のものは赤ちゃんや子どもにとっては重く、寝苦しいものです。寝返りが打ちにくく不快です。
ベビー布団は軽くて通気性も良いので、寒いながらも汗をかいた際も透湿性が高いため、快適に眠れます。寒い場合は、ベビー用の羽根布団を使っても良いですね。

いちばん注意したいのは、重ね掛けをし過ぎることです。赤ちゃんや子どもは大人と違い、暑がりで体温も高めです。寝汗をかいて冷えると風邪を引いてしまいます。
掛け過ぎには注意しましょう。

靴下を履かせて寝かせるのはダメ!乳幼児突然死症候群の原因になることも

眠っているときの寒さのあまり足が冷えて眠れず、靴下を履いて眠る大人もいるでしょう。

ですが、赤ちゃんに靴下を履かせたまま眠らせることは、体温の放出を妨げてしまい、「うつ熱」という熱中症のような状態に陥ります。

うつ熱による体温上昇は、「乳幼児突然死症候群」の原因になる危険性が指摘されています。

お布団かけ過ぎや、衣類の着せ過ぎなど、様々な温め過ぎによるためか、「乳幼児突然死症候群」は冬に多く発症していると言われています。

赤ちゃんは自分で衣類や布団の調節はできません。特に靴下を履かせることには、よく注意しましょう。

赤ちゃんが快適に暖かく眠るために

寒い季節に赤ちゃんや子どもが暖かく眠れる方法と注意点についてご紹介しました。
赤ちゃんや子どもは、大人よりも体温が高めですが、自分で布団や衣類の調節はできません。

眠るときは着せ過ぎず、掛け過ぎず、軽く暖かな素材の布団をかけてあげるようにしましょう。

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筆者プロフィール

炭本 まみ

北海道生まれ北海道育ち。保育士として10年勤務し、今は高校生と中学生を育てるママ。保育士資格・幼稚園教諭免許・発達障害コミュニケーション指導者資格を保有。アウトドア記事や旅行記事、保育士や保護者向けのコラムを執筆中。未だに子育てに行き詰ることはあるものの、子育て記事を執筆しながら、自分自身の子育ても振り返る日々。趣味はキャンプと旅行とカメラ。
北海道生まれ北海道育ち。保育士として10年勤務し、今は高校生と中学生を育てるママ。保育士資格・幼稚園教諭免許・発達障害コミュニケーション指導者資格を保有。アウトドア記事や旅行記事、保育士や保護者向けのコラムを執筆中。未だに子育てに行き詰ることはあるものの、子育て記事を執筆しながら、自分自身の子育ても振り返る日々。趣味はキャンプと旅行とカメラ。

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