眠りの特集

自分に合う睡眠時間の見つけ方

睡眠の役割は『脳や心身の休息・点検・修復・成長』などがあり、そのためには『睡眠時間の量(長さ)』と『睡眠の質(睡眠休養感)』が大切です。
今回は良い睡眠に欠かせない『睡眠時間の量(長さ)』についてご紹介します。

理想的な睡眠時間はどれくらい?

おすすめ睡眠時間の目安

一般的な睡眠時間の目安

一般的な睡眠時間の目安

睡眠時間は長すぎたり短すぎても健康リスクが高まると考えられていますので、適切な睡眠時間の範囲内で、おすすめの睡眠時間に近づけることが理想的です。
おすすめの睡眠時間については個人差・年齢層・季節によっても異なりますので、目安としてご参照ください。

65歳以上:7~8時間がおすすめ

成人後期(65歳以上の高齢者)の適切な睡眠時間は5時間以上、9時間未満に。

18~64歳くらい:7~9時間がおすすめ

成人中期(26~64歳くらい)の適切な睡眠時間は、6時間以上、10時間未満に。成人前期(18~25歳くらい)は6時間以上、11時間未満に。

14~17歳くらい:8~10時間がおすすめ

思春期(14~17歳くらい)の適切な睡眠時間は、7時間以上、11時間未満に。

6~13歳くらい:9~11時間がおすすめ

児童期(6~13歳くらい)の適切な睡眠時間は、7時間以上、12時間未満に。

3~5歳くらい:10~13時間がおすすめ

未就学児(3~5歳くらい)の適切な睡眠時間は、8時間以上、14時間未満に。

1~2歳くらい:11~14時間がおすすめ

幼児期(1~2歳くらい)の適切な睡眠時間は、9時間以上、16時間未満に。

4~11か月くらい:12~15時間がおすすめ

乳児期(4~11か月くらい)の適切な睡眠時間は、10時間以上、18時間未満に。

3か月くらい:14~17時間がおすすめ

新生児期(3か月くらい)の適切な睡眠時間は、11時間以上、19時間未満に。

睡眠時間は実際に眠っている時間のこと

睡眠時間とは、布団に入ってから起き上がるまでの時間ではなく、眠っている時間のこと。
目を閉じてもまだ意識があって、寝付けないと感じている時間がある場合は、睡眠時間に含まれないのでご注意を。

長い時間、布団の中に居続けることで睡眠の質に影響することもありますので、なかなか寝付けないと感じる時は、一旦布団から出ましょう。
暗めの静かで安心する場所に座って、眠気を感じるまでリラックスしてから布団に戻ることがおすすめです。
特に高齢の方などは睡眠時間の長短にこだわりすぎず、すぐに眠れるように準備した後は、布団の外で眠気を感じるまでリラックスしてみてください。

ぐっすり眠れたら、睡眠時間が短くてもいい?

睡眠時間の量(長さ)が足りない分を補うために、睡眠の質を高めるだけでは足りない場合もあります。
睡眠の質(休養感)には、必要な睡眠時間をちゃんと眠れることも大切です。

睡眠時間が足りているか、どうやったらわかる?

睡眠時間が足りているかどうかの目安

起きる時間に自然と目が覚めて、日中眠くない

日中の眠気がひとつの目安

日中の眠気がひとつの目安

人間は朝起きて太陽の光を浴びたら目が覚めて、夜にかけて眠気を感じるようにできています。
また一晩に『必要な時間』だけ眠るようにできているため、起きたい時間に目覚ましをかけなくても自然と目覚めることができたら、睡眠時間が足りていることになります。
また、昼にかけて強い眠気を感じないで活動できることも目安のひとつです。

季節によって睡眠時間が変わることも

日照時間で変わることも

日照時間で変わることも

太陽光の明るさや日照時間などによって、眠気を感じるリズムが変わると言われています。
そのため夏など太陽が出ている時間が長い時期は、睡眠時間が短めになることも。
逆に冬場など日が短い時期は、睡眠時間を長くした方が「よく眠れた」と感じやすくなることがあります。

自分に合う睡眠時間を見つけるには?

必要な睡眠時間を自分で調べる方法

同じ睡眠時間でも、睡眠休養感(睡眠の質)の感じ方は人それぞれ。もっと眠りたいと感じたり、眠りすぎたと感じる場合もあります。
自分にとって必要な睡眠時間は、目覚めた時の感覚や体調・日中に眠気を感じたかどうか、をチェックしながら調整して調べましょう。

自分に合う睡眠時間の見つけ方

自分に合う睡眠時間の見つけ方

自分に合う理想的な睡眠時間の見つけ方

  • いつも通りの睡眠時間では眠気を感じるなら
  • いつもより30分ほど早めに眠る
  • 約1週間(7日間)続ける
  • もっと眠れそうなら、さらに30分ほど早める
  • 早めた時間で約1週間眠る
  • これ以上は長く眠れそうにないと感じるまでくり返す
  • 目覚めが良く、日中の眠気がないなら、それが自分に合う睡眠時間

起きてから活動している間のストレスや緊張、疲労感の度合いなどによっても睡眠時間の感じ方が変わことも。
今日はとても疲れたと感じる日はいつもより早めに眠り、睡眠時間を長めにするなど、その日の体調に合わせてできる範囲で調整しましょう。

夜勤など交代勤務の場合は?

夜勤などでどうしても眠れない時は

夜勤などの睡眠時間は

夜勤などの睡眠時間は

交代勤務の夜勤など仕事の都合で眠れない場合は、『0~4時まで』の間に、『約20~50分間の仮眠』を。
適切な仮眠が効率をよくして、疲労を改善させると言われています。
また、夜勤明けは夕方以降でいつもより早めの時間に眠り、翌朝は通常通りの時間に起き、朝日を浴びて体内時計を調整しましょう。
夜勤などは負担が大きい勤務のため、1日では戻りきらない場合もあります。無理せずに、数日間かけてゆっくり調整することをおすすめします。

必要な睡眠時間をちゃんと眠っても眠い時は?

睡眠時間を確保しても休めた気がしない場合

よく休めたと感じる『良い睡眠』には、睡眠時間の長さだけでなく、睡眠の質(睡眠休養感)も関わっています。
自分に必要な睡眠時間をとっても眠れた感じがしない時は、睡眠の質にも注目してみてください。

睡眠の質(睡眠休養感)に影響すること一例

  • 睡眠環境(寝室の光や音・温度や湿度、寝具など)
  • 生活習慣(睡眠の時間帯など)
  • コーヒーやアルコールなどの付き合い方

これらを改善しても休めた感じがしない状態が長く続いた場合は、睡眠時無呼吸のような睡眠障害など、睡眠に問題がある場合も。
気になる症状がある場合は医師にご相談をおすすめします。

自分に合う睡眠時間でいい眠りへ

よく休めたと感じられる睡眠には、睡眠時間の長さも大切です。自分に合う睡眠時間は、季節や日中の疲れ具合によっても調整しましょう

<参考文献>
監修:日本睡眠環境学会 睡眠環境学入門(2023年6月10日)出版:全日本病院出版会

厚生労働省「睡眠づくりのための睡眠ガイド2023」 2023年12月21日
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001181265.pdf
(閲覧日:2024年2月13日)

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筆者プロフィール

木野 いく

2014年寝具会社に就職。約9年間の経験を活かし、現在いい眠り.pressにて、寝具や睡眠の知識にまつわる記事を担当。 趣味は読書、散歩、寝ること。好きなものはチョコレート(長年手の湿疹に悩む…原因はチョコレート説あり)
2014年寝具会社に就職。約9年間の経験を活かし、現在いい眠り.pressにて、寝具や睡眠の知識にまつわる記事を担当。 趣味は読書、散歩、寝ること。好きなものはチョコレート(長年手の湿疹に悩む…原因はチョコレート説あり)

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