睡眠と子育て
もう年長さん!5歳児〜6歳児の子どもにお昼寝は必要?
5歳から6歳頃になると、保育園や幼稚園・こども園などの集団生活をしている子どもが多いかもしれません。集団生活の中では、その園ごとのルールや予定がありますね。
年齢ごとに活動時間や昼食時間、お昼寝の時間が違ったり、中には年中クラス(4歳頃)の後半からお昼寝の時間を減らし、年長クラスになる頃にはお昼寝をしない見通しを持った園もあります。
また、卒園までお昼寝を通常通り行う園もあるでしょう。
きっと5歳から6歳の頃になると、家庭ではお昼寝をしないで過ごしている子どもが多いのではないでしょうか。
保護者の中には、ぎりぎりまで園でお昼寝をさせていたら、小学校へ入学したときに眠くならないかな、授業中に眠くなったらどうしよう……と心配になる方もいるでしょう。
小学校入学を控えた5歳から6歳の子どもにとっての「お昼寝」とは?小学生になったときの生活リズム、家庭での過ごし方について、「子どもの睡眠」の観点からお話します。
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お昼寝の目的ってなぁに?
子どもは1歳から2歳、3歳、そして4歳から5歳の頃では、全く体力が違います。
1歳になったばかりの子どもなら、まだお昼寝のほかにも「午前寝」といって、午前中に1時間くらい眠る子どももいるほど、体力が育っていないものです。
3歳くらいになると、だいぶん体力がついてきますが、やはりお昼寝をしないと午後からの活動中にぼんやりしたり、イライラしたり、お昼寝をしないまま過ごすことで夕方に眠ってしまう子どももいます。
4歳から5歳になるとぐんと体力がつき、中にはお昼寝をしなくても一日過ごせる子どもも出てきます。
お昼寝は、体力に応じて体を休め、午後から夜眠るまでの活動のための活力となる「眠り」です。
大人もお昼休みや午後に10分から15分ほど眠ると、頭がすっきりとリフレッシュし、効率よく仕事に戻れると聞きます。
子どもは、大人よりも体力がないので、夜の睡眠以外にも体と頭を休ませることで、体力を温存し一日の活動源としているのです。
保育園やこども園での年長児のお昼寝はどうしてる?
幼稚園は基本的にお昼過ぎに帰宅しますが、中には預かり保育機能がある園もありますね。
それでも幼稚園でお昼寝の時間を設けているところは少ないでしょう。
保育園やこども園では、一日を通して活動があります。
早朝保育や延長保育を申し込んでいる子どもであれば、早ければ朝7時から遅ければ夜7時以降まで、保育園にいることになるでしょう。
一日の半分を保育園やこども園で過ごす子どもにとって、体力や免疫力、精神衛生面の回復にお昼寝はなくてはなりません。
ただし、中には年中クラス(4歳児クラス)の後半や、年長クラス(5歳児クラス)の後半くらいからお昼寝をする時間を少しずつ減らし、卒園までにはお昼寝をしないで過ごすことを目指す園もあります。
お昼寝をしなくなった年長児クラスの子どもは、室内で絵本を読んだり、ごろごろと寝転がったり、お絵描きや折り紙をするなど、体をさほど使わない「静的」な遊びを通し、体を休めることもあります。
ほかのクラスがお昼寝をしているので、にぎやかになる活動は避けています。
また、中には卒園まで毎日お昼寝をさせている園もあります。
その園の考えによって対応はさまざまです。
小学生低学年頃のスケジュールと放課後はこんな感じ
小学校1年生から2年生の頃は、おおよそ8時過ぎまでに登校し4時間から5時間の授業を受けます。帰宅時間は午後1時半から午後3時くらいになるでしょう。
保護者がお仕事をされている場合は、そこから一人で留守番をしたり、地域の「留守家庭児童会」(放課後の預かり保育のようなイメージ)へ通う子どももいます。
また、帰宅後はクラスメイトと外で遊ぶ子や、習い事へ通う子どももいるでしょう。
帰宅後は宿題や食事、お風呂、明日の用意などを済ませ、眠る平均は午後9時くらいが多いと言われています。
お昼寝の習慣があるままで小学校へ入学しても大丈夫!
保護者の心配の中で多いのが、お昼寝の習慣があるままに小学校へ入学しても学校で眠くなってしまわないか、授業中に眠ってしまわないかということです。
新しい生活がスタートし、子どもは疲れが溜まるでしょう。ですが、お昼寝を卒園ギリギリまでしていた子どもでも、学校で眠くなってしまうことや、授業中に居眠りしてしまう子どもはいません。
逆に、お昼寝をしないことで早く眠りにつき、夜はぐっすりと眠れるようです。
新しい生活になると体のリズムもそれに合わせて変わってきます。
何も心配することはありません。
ですが、休日は日ごろの疲れを癒す時間を作ってあげたいですね。
家庭ではどのように過ごすのが良いのでしょうか。
休みの日は休息を取り入れながら過ごそう
平日は保育園や幼稚園生活、学校生活を全力で頑張っている子ども。お休みの日は、ゆっくりと過ごしたいですね。
ですが、お昼近くまで寝かせたままにしたり、夜更かしするのはよくありません。せっかくの体内時計・リズムがくるってしまい、月曜日からの生活にけだるさを感じたり、朝起きられなくなってしまうからです。
お休みの日もできるだけ寝起きする時間は平日と一緒にしましょう。
お出かけやお買い物など、保護者と楽しい時間を過ごしたりした場合は、しっかりと休息がとれるよう、ゴロゴロしたり、平日に話せなかった学校のことや子どもの心配事・悩みなどを聞いてあげる時間も作ってあげると、心もしっかり休まることでしょう。
もちろんお昼寝をしても大丈夫です。
その際は、夜の就寝時間に支障をきたさない程度の時間に起こしてあげるようにしましょう。
早寝早起き「朝型生活」で生活リズムを整えること(まとめ)
5歳から6歳になってもお昼寝が必要なのか、お昼寝の習慣があるままに小学校へ入学しても眠くならないのか、そんな疑問や心配をお持ちの保護者の方へ向けて、お話をしました。
5歳から6歳くらいになると体力が十分についてきます。それでも無理をしたり生活リズムが崩れ、遅くまで起きていたり遅くまで起きられなかったりすることで、免疫力が下がったりいつも機嫌が悪かったりするものです。
生活リズムを保つのは子ども自身だけではまだまだむずかしいでしょう。保護者の方が上手に管理し、いつも元気に過ごせるようにしてあげたいですね。
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筆者プロフィール
炭本 まみ